株式投資では「利益を優先すべきか」「倫理観や個人の感情を優先すべきか」というジレンマに直面することがあります。特に、自分が過去に不快な経験をした企業、信念と相反するビジネスを展開している企業の株に投資すべきかどうかは、多くの個人投資家にとって悩ましい問題です。本記事では、嫌いな会社の株を買うことに対する考え方と、実際のメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
嫌いな会社の株で利益を得ることは矛盾なのか?
まず前提として、株式投資は「感情」ではなく「数字」と「リスク管理」に基づいて判断するのが基本です。しかし、「あの会社に儲けさせたくない」「あんな企業に自分の資金を投じたくない」という価値観も決して間違いではありません。
たとえば、ある企業が過去にスパイウェアまがいのツールを提供していた経験がある場合、「その企業に加担したくない」という思いがあるのは当然です。
実例:GMOインターネットとJWordの記憶
GMOインターネットは現在、クラウド、金融、広告など多岐にわたるネットインフラ事業を展開している企業ですが、インターネット黎明期には「JWord」というソフトを展開していた過去があります。
当時、JWordは「ブラウザに勝手に常駐」「削除が難しい」「検索結果が改変される」などの問題が指摘され、インターネットユーザーから多くの不満を買っていました。こうした過去を覚えている方にとっては、GMO株への投資は複雑な感情を伴うかもしれません。
それでも買うべき?ボラティリティを活かすトレード戦略
感情を一旦脇に置いた場合、GMOインターネットの株は、短期的な値動きが大きく「デイトレード向きの銘柄」として一定の人気があります。信用取引や短期売買の対象として見れば、一定の利益機会が見込める点も事実です。
つまり、「感情」と「取引目的」を分けて考えることが、実務的な判断になります。たとえば「長期保有はしたくないが、短期で利幅を取るだけ」と割り切る投資家も存在します。
倫理投資という選択肢:自分の価値観と一致する投資を
近年ではESG投資(環境・社会・ガバナンス)や倫理投資(Ethical Investing)など、企業の社会的姿勢や理念に共感できる銘柄だけを選ぶという投資方針も注目されています。
「嫌いな会社には一切お金を使わない」「企業姿勢に納得できないなら、どれだけ儲かるチャンスでも買わない」——このような方針は、中長期的な投資の満足度を高める要素でもあります。
結果として「お金は儲けたが後味が悪い」という状況を避けたいなら、自分の価値観を尊重する投資スタイルの方が長く続けられます。
まとめ:嫌いでも買う?それとも信念を貫く?
嫌いな企業の株に投資するかどうかは、最終的には「自分の投資哲学」による選択です。
- 利益を重視して割り切るなら、短期トレードも選択肢
- 企業姿勢や過去の行いを重視するなら、回避も合理的
- どちらが正しいかではなく「自分が納得できるか」が大切
株式投資には「絶対の正解」はありません。重要なのは、あなた自身が納得できる選択をし、感情と損益のバランスを保つこと。利益だけでなく、信念も大切にする投資スタイルこそ、長く続けられる成功のカギです。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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