近年、米国株投資の人気が高まり、中でもテクノロジー銘柄を中心とするナスダック100(NASDAQ-100)に注目が集まっています。個人投資家の中には、生活費の一部を株式資産に依存している方もおり、PERやEPSといった指標の動向が気になるのも当然です。本記事では、ナスダック100のPER(株価収益率)やEPS(1株当たり利益)についての現状と、将来の見通しについて解説します。
PERとは?ナスダック100の予想PERは妥当か
PER(Price Earnings Ratio)は、株価を企業の利益で割った指標で、「何年分の利益で今の株価を回収できるか」を示します。ナスダック100の1年先予想PER(forward PER)は2024年6月時点で約29倍前後、実績PERは約31倍程度となっています。
これはS&P500のPER(約21倍)と比べても高めですが、ナスダック100は成長株中心の指数であるため、割高というよりは「成長期待を織り込んでいる」状態と見ることもできます。
EPSの水準と将来の見通し
ナスダック100構成企業のEPS(予想)は年間10%〜15%程度の成長が見込まれています。AIや半導体、自動運転など、構成企業の事業領域は成長性が高いため、EPSの拡大が続く限りはPERが高くても投資妙味はあります。
一方で、景気後退や金利上昇が続くと、企業の収益見通しが下方修正され、PERが相対的に「割高」に感じられる状況も出てきます。
PERが高い=売り時なのか?
PERが30倍近いという事実だけで「割高」と判断するのは早計です。たとえば、AppleやNVIDIAなどは高PERでも業績が伴って株価が成長してきた実績があります。大切なのは、そのPERに見合った利益成長が続いているかどうかです。
むしろ、PERが高止まりしている状態でEPS成長が鈍化すれば、株価調整のリスクは高まります。逆にEPSがしっかり伸びていれば、時間とともにPERは自然に下がり、株価も再評価される可能性があります。
株価が上がらない時に取るべき投資判断
株価が上がらない、あるいは下がる場面では「一度売って買い直す」「買い増しする」「ホールドする」など選択肢がありますが、投資目的によって最適解は変わります。
- 短期資金:日常の生活費に使う目的であれば、価格変動リスクがあるナスダック投資は避け、安定収入源の確保を優先しましょう。
- 中長期資産:長期目線なら、一時的な株価下落はむしろ「仕込みどき」と考え、分散投資を継続するのも戦略です。
ナスダックの成長を信じるなら、売らずに保有を続けるという判断も十分合理的です。
ナスダックの株価は誰が上げるのか?
「株価を誰かに上げてもらいたい」という気持ちは、損失を抱えた局面では誰でも抱くものです。しかし、株価は大人や誰かが操作するものではなく、企業の業績と投資家の期待のバランスによって決まります。
ナスダック構成銘柄の企業が、革新的な製品やサービスを提供し続け、投資家がその未来に期待し続ける限り、株価は自ずと上昇していく可能性があります。逆に、成長が止まれば株価も鈍化します。
まとめ:PERやEPSを活かした冷静な判断を
ナスダック100のPERやEPSは現在やや高水準ですが、それは高成長期待の裏返しです。重要なのは数字を一面的に見るのではなく、「なぜその数字になっているのか」「今後どう変化しそうか」を読み取る力です。
生活資金を安定させつつ、成長株への投資も続けるには、リスクを分散しながら冷静に長期視点で判断することが鍵になります。焦らず、着実に投資力を磨いていきましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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