S&P500が好調なのに、自分のS&P500投資の資産が減っている──このような疑問を持つ投資家は少なくありません。この記事ではその原因を明確にし、見落としがちなポイントを詳しく解説します。
「S&P500が上昇=自分の資産も増える」ではない理由
まず押さえておきたいのは、S&P500のチャートは米ドル建てであるという点です。つまり円で資産を管理している場合は、為替の影響が大きく関係してきます。
たとえばS&P500指数が5%上昇しても、ドル円がそれ以上に円高へ動いた場合、円換算では資産が減少して見えることがあります。
為替リスクの影響を具体例で見る
例:あるETFを1ドル150円の時に買ったとします。指数が上がってETFが10%増えても、ドル円が145円まで円高になると、日本円換算の評価額はほぼ変わらなかったり、減ったりします。
このように、円建て投資家は為替リスクを必ず考慮する必要があります。
投資商品によってパフォーマンスが異なる
S&P500に連動する投資信託やETFにはいくつか種類があり、構成銘柄や信託報酬(運用コスト)が異なります。
例えば、「為替ヘッジあり」タイプを選んでいれば為替変動の影響は小さくなりますが、逆に米ドルが上がった時の恩恵は受けにくくなります。
分配金の扱いに注意しよう
ETFの場合、分配金が出るタイプだと「資産評価額」とは別に現金が手元に入るため、時価の上下だけ見ていると「資産が減っている」と錯覚しやすくなります。
分配金再投資していない場合、パフォーマンスに影響が出るため注意が必要です。
買いタイミングと時間差にも注意
チャートで見る「今の価格」は一日の終値だったり、リアルタイムとはズレていたりします。また、自分が購入したタイミングが一時的な高値だった場合、指数全体が上がっていても自身の評価額は戻っていないということもあります。
コストがじわじわ資産を圧迫しているかも
信託報酬や為替手数料、ETFの売買手数料などのコストも地味に効いてきます。特に積立投資では年間0.1%〜0.3%の差が10年で数万円の違いにつながることも。
投資商品の詳細を見直し、不要なコストが発生していないか確認してみましょう。
まとめ:評価額が減っても慌てる前にチェックすべきこと
S&P500が上がっているのに資産が減っている場合、以下の点を確認しましょう。
- 円建てかドル建てか、為替レートの影響は?
- 分配金の有無と再投資状況
- 投資タイミングと保有期間
- 運用コストや手数料
一時的な資産の増減に惑わされず、仕組みを正しく理解した上で、長期的な視点で運用を続けていくことが資産形成の鍵となります。

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