かつて「どぶ板営業」と呼ばれる対面主義で成り立っていた中堅証券会社。しかし、時代の流れとともにそのスタイルにも変化が見られるようになってきました。本記事では、藍澤證券、いちよし証券、岩井コスモ証券などの中堅7社を中心に、過去と現在の営業スタイルの違いを探ります。
中堅証券会社とは?
「中堅7社」とは、藍澤證券、いちよし証券、岩井コスモ証券、極東証券、東洋証券、丸三証券、水戸証券を指します。これらは大手証券とは異なり、地場密着型の営業スタイルで成長してきました。
1990年代には、営業担当者が戸別訪問や電話営業などで新規顧客を獲得し、営業成績を上げる「どぶ板営業」が主流でした。それはまさに「足で稼ぐ」時代でした。
営業スタイルはどう変化したのか
現在でも営業職が基盤である点は変わりませんが、以下のような変化が起きています。
- 非対面チャネルの強化:オンライン取引ツールやWeb会議を活用し、物理的な訪問が減少。
- 営業の質の転換:数打てば当たるスタイルから、「資産形成サポート型」のコンサルティング営業へ。
- 業績連動報酬から評価多様化へ:営業数字だけでなく、顧客満足度や長期的なリレーション構築も評価対象に。
例として岩井コスモ証券では、リモート対応や資産形成セミナーに注力しているとの情報もあります。
テクノロジー導入による影響
インターネット証券の台頭により、対面証券も自社のデジタル化を進めざるを得なくなりました。
いちよし証券は独自アプリを展開し、顧客が株価や資産状況を把握できる環境を整備しています。また、藍澤證券では、公式サイトで「オンライン取引」専用の説明ページを用意し、ネット証券化への適応が進んでいます。
依然として残る「古き良き営業文化」
とはいえ、中堅証券の多くでは今でも担当営業との直接的な関係が重視されています。
電話や訪問による細かなフォロー、顧客一人ひとりとの信頼関係構築は、デジタルには代替できない価値とされています。
これは地方の高齢者層などにとって「安心感」を与える営業スタイルであり、競合との差別化にもなっています。
30年前と比べて変わったこと、変わらないこと
項目 | 30年前 | 現在 |
---|---|---|
営業スタイル | 飛び込み・電話中心 | リモート・コンサル型 |
評価軸 | 売上重視 | 信頼関係・満足度 |
顧客層 | 中高年中心 | 高齢者+若年層への移行期 |
取引手段 | 店頭・電話注文 | オンライン+対面 |
このように、営業の「手段」は変化しても、「人と人とのつながりを大切にする文化」は受け継がれています。
まとめ:中堅証券会社の進化と未来
中堅証券会社は今も営業活動が主軸である点は変わらないものの、その手法や顧客との向き合い方には大きな進化が見られます。
- 「どぶ板営業」は減少傾向でも、本質的な人間関係重視は健在
- テクノロジーとの融合で効率化と満足度向上を両立
- 今後は若年層へのアプローチと金融教育支援が鍵
証券会社を選ぶ際には、その営業スタイルやサポート体制もぜひ参考にしてみてください。

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