MT4(MetaTrader 4)でEA(自動売買システム)を使ったトレードを行う際、多くの投資家が注目すべき重要な指標のひとつが「ドローダウン」です。特に「許容ドローダウン」の基準をどう考えるかは、長期的な資産管理において不可欠です。本記事では、EA運用時の適切なドローダウン水準とそのリスク管理について初心者にもわかりやすく解説します。
ドローダウンとは何か?
ドローダウンとは、資産のピーク時からどれだけ資産が減少したかを示す指標で、EAのリスクの大きさを測る重要な要素です。「最大ドローダウン」や「相対ドローダウン」など複数の種類があります。
たとえば、口座残高が100万円から80万円まで下がった場合、ドローダウンは20%となります。EAの性能を評価する際は、このドローダウンの値が非常に参考になります。
一般的な許容ドローダウンの目安
多くのプロトレーダーや開発者の間では、「許容ドローダウンは20%以下」がひとつの目安とされています。10%以下であれば比較的安定型、15~20%であれば中リスク、30%を超えると高リスク運用と分類されることが多いです。
ただし、戦略によっては一時的に30%以上のドローダウンを許容する設計のEAもあり、一概に数値だけでは判断できません。重要なのはドローダウンに対する「回復力(リカバリーファクター)」です。
EAを選ぶ際に見るべきポイント
- 最大ドローダウン:20%を超えるものは要注意
- リカバリーファクター:1.5以上あると望ましい(利益÷最大ドローダウン)
- 取引頻度と相場状況:高頻度で勝率が高いEAはドローダウンが小さくなりやすい
これらを総合的に見て、EAの許容ドローダウンを判断することが大切です。
実例:あるEAのドローダウン比較
例えば、A社の提供するEAでは以下のようなデータが見られました。
EA名 | 最大ドローダウン | 平均月利 | リカバリーファクター |
---|---|---|---|
スキャルα | 8.5% | 3.2% | 2.8 |
トレンドβ | 22.0% | 5.1% | 1.1 |
このように、ドローダウンが少ないからといって必ずしも利益が少ないとは限らず、リスクとリターンのバランスを見極めることが重要です。
ドローダウンを抑える運用テクニック
EAのドローダウンを抑えるための具体的な手法として以下のようなものがあります。
- ロット数を抑える(過剰なレバレッジを避ける)
- 複数のEAを組み合わせてポートフォリオを構築
- 重要経済指標時にはEAを一時停止
こうした対策を講じることで、想定外のドローダウンを避ける可能性が高まります。
まとめ:ドローダウンはEA選定と資産保全の要
ドローダウンは、MT4のEAを運用するうえで非常に重要な指標です。一般的には「最大ドローダウン20%以下」が許容範囲とされますが、単純な数値だけで判断するのではなく、リカバリーファクターや運用戦略、資金管理方法とあわせて総合的に見ることが大切です。
「リスクを理解し、冷静に運用判断する」——この基本が、EA運用を成功に導くカギとなるでしょう。

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