経済学を学んでいると、国民所得に関する記号や用語が多く登場します。その中でも「Y*」という記号は、マクロ経済学の基本的な概念である均衡国民所得を示しています。この記事では、Y*の読み方をはじめとして、均衡国民所得の意味や活用例について解説していきます。
Y*とは何を示す記号なのか
Y*は「均衡国民所得(Equilibrium National Income)」を表す経済学上の記号です。これは、総需要(AD)と総供給(AS)が等しくなる水準の国民所得を意味し、経済が外部からの介入なしに安定している状態を指します。
このY*は、経済モデルを通じて算出され、乗数効果や消費関数、投資関数などの基礎理論とともに理解することで、マクロ経済政策の分析にも役立ちます。
Y*の読み方とカタカナ表記
このY*の読み方として、一般的には「イッテンスター」と読むことが多いですが、経済学的な意味として正しく表現されるカタカナ5文字はキンコウです。
Y*は「均衡」を表すため、「キンコウ」という読み方がふさわしいとされています。試験などで空欄にカタカナ5文字を求められた場合には、迷わず「キンコウ」と記載しましょう。
均衡国民所得の算出例
たとえば、以下のような経済モデルがあるとします。
- 消費関数:C = 50 + 0.8Y
- 投資:I = 100(一定)
このとき、総需要 Y = C + I = 50 + 0.8Y + 100 となり、Y = 150 + 0.8Y を変形すると Y – 0.8Y = 150 ⇒ 0.2Y = 150 ⇒ Y = 750。したがって、均衡国民所得 Y* = 750 となります。
なぜ「均衡」が重要なのか
均衡国民所得は、経済が過不足なく回っている状態を意味します。これに達していない場合、景気過熱や不況といった経済問題が発生し、政策的な対応が必要になります。
たとえば、Y*よりも現在の国民所得が低い場合、財政政策や金融政策によって総需要を刺激することが求められます。逆に、Y*を大きく上回るとインフレリスクが高まり、抑制策が必要になることもあります。
まとめ:Y*は経済のバランスを示す重要な指標
Y*は「キンコウ」と読み、均衡国民所得を示す重要な経済学用語です。経済が自然と安定するポイントを理解することで、マクロ経済政策や市場の動きに対する理解も深まります。経済学を学ぶうえで、こうした基礎的な概念をしっかり押さえておくことが、より実践的な分析や思考の助けになります。

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