信用取引の「現引き」後に株が“振替中”になる理由とは?仕組みとタイミングを解説

株式

信用取引を利用していると、現引き(げんびき)後に株式のステータスが「振替中」や「保護預りから振替中」などと表示されることがあります。この一時的な状態に戸惑う投資家も多いですが、実はこれはごく一般的なプロセスの一環です。本記事では、現引き後に株が「振替中」になる理由とその仕組みについて詳しく解説します。

信用取引における「現引き」とは?

「現引き」とは、信用買いを行った株式について、取引の決済日を迎える前に現金を用意して買い取り、自己名義の現物株として保有する手続きです。信用取引での買いは借金(証券会社からの借株)であるため、現引きすることで返済義務がなくなり、株を“完全に自分のもの”とすることができます。

たとえば、A社株を信用取引で購入後、株価の値動きを見ながら「やっぱり長期保有したい」と判断した場合、現引きして現物保有に切り替えるという選択が可能です。

「振替中」と表示される理由と意味

現引きを実行すると、株式は信用口座から一般口座(または特定口座など)へ移動されることになります。この移動処理が行われている最中のステータスが「振替中」と表示される理由です。

証券会社によっては、このステータスは「振替中」や「保護預りに振替中」「受渡待ち」などさまざまな表記がされますが、いずれも株式があなたの名義の口座へ正式に移行している途中という意味合いです。

振替処理にかかる時間と完了タイミング

通常、現引きの申込みは証券会社の営業日基準で15時までに手続きが完了すれば当日扱いになり、翌営業日以降に正式に振替が完了します。タイミングによっては2営業日かかることもあります。

たとえば、金曜日の午後に現引きした場合は、週明けの月曜もしくは火曜に振替完了するケースが一般的です。

「振替中」の間の株式の扱い

振替中の状態でも、株式自体は口座内に存在しており、売却の指示を出すことも可能な証券会社が多いです。ただし、名義や税制処理が確定していないため、特定口座での損益通算などが一時的に反映されないことがあります。

また、配当権利や株主優待の権利などについては、保有日時点で名義が確定していれば問題はありません。

証券会社ごとの違いにも注意

「振替中」の表示内容や処理スピードは証券会社によって若干異なります。たとえば、SBI証券では「保護預り振替中」楽天証券では「振替処理中」などと表示されます。

処理の詳細やタイミングを確認したい場合は、証券会社の公式FAQやサポートに問い合わせるのが安心です。

まとめ:振替中は一時的な状態、心配は不要

信用取引の現引き後に「振替中」と表示されるのは、株式が正式にあなたの現物口座へ移行している途中であることを示しています。これは正常なプロセスであり、1〜2営業日で自動的に完了するものなので、基本的に心配は不要です。

現引きや振替処理の詳細をより深く理解することで、信用取引の不安を減らし、より安心して投資に臨むことができるようになります。

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