楽天証券つみたてNISAで再投資型を選ぶ際の注意点と分配金の影響

資産運用、投資信託、NISA

つみたてNISA制度では年間投資枠の上限が厳格に定められており、特に月ごとの積立設定で枠を使い切っている方にとっては、分配金の取り扱いが重要な検討事項になります。特に再投資型を選択した場合、思わぬ課税口座への移行リスクが生じることもあります。本記事ではそのリスクや選択肢について詳しく解説します。

つみたてNISAの年間投資枠の考え方

つみたてNISAでは年間投資枠が120万円と決まっており、これを超えての非課税投資は認められていません。楽天証券で月10万円の積立設定をしている場合、年間でぴったり120万円を積み立てることになります。

この投資枠は「取得額ベース」で管理されるため、分配金などを利用した追加投資も取得額に含まれます。したがって、分配金が再投資に回された結果、120万円を超えてしまうと、超えた分は課税口座での保有となります。

「再投資型」を選択した場合の注意点

再投資型を選ぶと、分配金が自動的に同じファンドの購入に使われます。その再投資額も取得額に加算されるため、年間枠を使い切っている状況では、翌月の再投資によって120万円の枠を超えるリスクがあります。

例えば、12月末の再投資で数百円分が加算される場合でも、その取得額が120万円を超えた分は課税対象として特定口座(または一般口座)で保有されることになります。

「受け取り型」との違いと選択基準

一方で、受け取り型を選択すると、分配金は現金として証券口座に入金され、再投資されることはありません。そのため、年間投資枠を超える心配はなくなります。

ただし、受け取った分配金には税金がかかるため、非課税メリットを最大限活かすという観点からは、配当金が出ないファンドを選んで再投資型にしておくのが一般的です。

「分配金を出さないファンド」ならどうなる?

楽天証券で人気のあるeMAXIS Slimシリーズなどは、基本的に分配金を出さない方針を採っています。このようなファンドを再投資型で保有している場合、分配金が発生しない限り再投資も行われず、年間投資枠を超えるリスクも極めて低くなります。

したがって、事実上「受け取り型」との差はほとんどありません。設定は再投資型のままでも問題ないと言えるでしょう。

実際の設定方法とチェックポイント

  • 楽天証券マイページの「投資信託」→「保有商品一覧」から各ファンドの分配金設定を確認できます。
  • 分配金が発生する頻度や過去の履歴は、各ファンドの詳細ページで「分配金実績」欄を確認してください。
  • 心配であれば、12月のみ「受け取り型」に一時的に変更しておくという方法もあります。

まとめ

つみたてNISAで年間120万円の枠をフルに使っている方にとって、再投資型を選んでいる場合でも「分配金の有無」が重要な判断材料となります。分配金がないファンドなら実質的に問題はありませんが、念のため確認と設定の見直しを行っておくと安心です。

制度の趣旨を理解し、自分の投資スタイルに合った運用方法を選ぶことが、非課税メリットを最大限活かすための第一歩です。

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