J-REIT(日本の不動産投資信託)市場は近年、価格の変動が続いています。投資家にとって、現在のJ-REIT指数が割安か適正価格かを判断するためには、NAV(Net Asset Value:純資産価値)との比較が重要です。本記事では、J-REITの割安性を評価する方法と、NAVの確認方法について解説します。
J-REIT指数の現状と価格動向
J-REIT指数は、東京証券取引所に上場している不動産投資信託の価格を総合的に示す指標です。最近では、価格の下落傾向が見られた後、わずかに回復していますが、依然として過去の高値と比較すると低水準にあります。
例えば、上場インデックスファンドJリート(証券コード:1345)の2025年5月19日時点の価格は1,748.50円で、1年前と比較して約4%の下落となっています。
NAVとは何か?
NAV(Net Asset Value)は、投資信託が保有する資産の総額から負債を差し引いた純資産の価値を指し、1口あたりの価値として算出されます。J-REITにおいては、保有する不動産の時価評価額と負債を基に計算されます。
このNAVは、投資信託の実質的な価値を示す指標であり、市場価格と比較することで、割安か割高かを判断する材料となります。
J-REIT全体のNAVを確認する方法
J-REIT全体のNAVは、三井住友トラスト基礎研究所が提供する「J-REIT Market: NAV」ページで確認できます。ここでは、全J-REITのNAVの推移や、プレミアム/ディスカウントの状況がグラフで示されています。
このデータは月次で更新され、2ヶ月の遅れで公開されるため、最新の市場動向を把握する際には注意が必要です。
割安性を評価する指標:P/NAV
P/NAV(Price to NAV)は、J-REITの市場価格をNAVで割った指標で、1.0を下回ると市場価格がNAVより低く、割安と判断されることがあります。
例えば、2025年5月19日時点で、Nippon Hotel & Residential Investment CorporationのP/NAVは0.68と、NAVに対して市場価格が32%低い水準にあります。
投資判断のためのポイント
- 市場価格とNAVの比較:P/NAVが1.0を下回る銘柄は割安とされるが、他の要因も考慮する必要があります。
- 利回りの確認:高い分配金利回りは魅力的ですが、持続可能性や財務状況もチェックしましょう。
- 物件のポートフォリオ:保有物件の種類や立地、稼働率なども投資判断に影響します。
まとめ
J-REIT指数の価格が下落している現在、NAVとの比較を通じて割安性を評価することが重要です。P/NAVや分配金利回り、保有物件の質など、多角的な視点から投資判断を行いましょう。最新のNAV情報は、三井住友トラスト基礎研究所の公式サイトで確認できます。

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