仮想通貨のステーキングは、資産をネットワークに預けることで報酬を得られる魅力的な手法です。特にEthereum(ETH)のステーキングでは、預けたETHの代わりに「stETH」などのトークンを受け取ることができるリキッドステーキングが注目されています。この記事では、ETHを預けてstETHを受け取った後、そのstETHを売却した場合の報酬の仕組みや注意点についてわかりやすく解説します。
リキッドステーキングとは?
リキッドステーキングとは、預けた仮想通貨の流動性を保ちながらステーキング報酬を受け取れる仕組みです。例えば、Lidoを使ってETHをステーキングすると、同量のstETHが発行されます。
このstETHは通常のERC-20トークンとして扱え、DeFi運用や売買が可能です。つまり、ステーキングしながらも資産の柔軟性を維持できるのが最大のメリットです。
stETHを売却するとどうなる?
stETHを売却した場合、ステーキングによる報酬の権利は売却先に移ります。つまり、ETH自体はあなたのウォレットにないため、報酬もあなたのものではなくなります。
実例として、10ETHをステーキングし、10stETHを受け取ったとします。その10stETHをAさんに売却すると、AさんはstETHを保有しているため、報酬を得るのはAさんです。あなたはstETHを保有していないため、その後報酬を受け取ることはできません。
ETHに戻す方法とリスク
stETHをETHに戻すには、主に次の2つの方法があります。
- 1. Lidoのアンステーキング機能を利用
stETHをLidoに戻すことでETHに換金可能ですが、一定の待機期間が発生します。 - 2. DEX(分散型取引所)などで直接売買
stETHをETHと交換できますが、市場価格に差が出る可能性があります(ペッグからの乖離)。
売却後に再度ETHに戻したい場合、stETHの流動性や価格次第では損失が出ることもありますので注意が必要です。
ステーキング報酬の仕組み
stETHは保有しているだけで自動的に報酬が反映される設計になっています。毎日、わずかに数量が増えていく仕組み(リベース)や価値の上昇によって報酬が得られます。
つまり、報酬は「ETHを預けた人」ではなく「stETHを現在保有している人」に分配されます。これは多くのユーザーが誤解しやすいポイントです。
stETH売却前に押さえておくべきポイント
売却前に以下の点を確認しましょう。
- stETHの市場価格がETHとどれだけ乖離しているか
- 今後ステーキング報酬を継続して受け取りたいか
- ETHに戻す手段の可否と期間
短期のキャッシュ化が目的なら売却も選択肢ですが、長期的に報酬を得たいならstETHを保有し続ける方が有利です。
まとめ:stETHを売却すると報酬の権利も移る
ETHをステーキングしてstETHを受け取る仕組みは非常に便利ですが、stETHを売却すると、その瞬間からステーキング報酬を得る権利はなくなります。
仮想通貨運用においては、「保有者が報酬の受益者になる」という基本構造を理解して行動することが重要です。資産管理とリスク回避のためにも、この仕組みをしっかり把握した上で運用方針を決めましょう。

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