投資を始めたばかりの方にとって、1万円を投資に充てたはずなのに数百円が残高から消えたように見える現象は、戸惑いの原因となります。楽天証券などのネット証券では、いくつかの理由によりこのような差額が発生することがあります。この記事では、初心者が見落としやすい「購入金額と残高のズレ」の仕組みについて解説します。
投資信託の購入は「約定日ベース」
楽天証券で投資信託を購入する場合、注文時点では正確な購入価格(基準価額)はまだ決まっていません。購入に適用される価格は、通常「当日の15時までの注文で翌営業日の基準価額」が適用されるため、注文した金額と実際に購入された金額に差が生じることがあります。
例えば5,000円分のつもりで「オルカン」を買っても、実際に買われたのは4,997円分だったというケースもあります。差額は現金として残り、別用途には使用されず保留状態になることもあります。
株式は手数料無料でも「取引単位」に注意
楽天証券は一部の国内株式の売買手数料を無料としています。しかし、単元未満株(1株単位)の取引では「スプレッド」や「取引価格の丸め処理」によって数円〜数百円の差が出ることがあります。
たとえばMUFG株を1株2,025円で買ったつもりでも、注文が通ったのが2,020円だった場合、残額の5円が余ることになります。
「予備費」や「注文未成立分」も確認しよう
投資信託や株式購入時、注文時の「目安金額」から多めに引き落としがかかることがあります。これはレート変動などで注文額が不足しないようにするための措置です。実際の約定後、余った金額は「預かり金」として残っている場合もあります。
楽天証券ではこの「預かり金」は別管理されており、ログイン後「保有商品一覧」や「余力」などのメニューで確認できます。
初心者にありがちな「計算ミス」とその回避策
1万円きっちり投資したつもりでも、各商品の金額がぴったりでなければ当然差額が出ます。以下のように商品ごとに金額がズレると、合計金額は9993円などとなり、差額が預かり金に残るという結果になります。
商品 | 注文額 | 実際の約定額 |
---|---|---|
オルカン | 5,000円 | 4,993円 |
eMAXIS Slim S&P500 | 2,468円 | 2,465円 |
MUFG株 | 2,025円 | 2,020円 |
差額の522円が残り、「消えた」と感じる原因になります。
まとめ:金額差は仕組みの理解で安心へ
楽天証券での投資で残高の一部が「消えたように見える」現象は、実際には証券会社のルールや価格の仕組みによるものです。多くの場合、差額は預かり金や未使用の投資可能額として管理されているだけですのでご安心を。
投資を始めたばかりの方こそ、今回のような経験を通じて「証券口座の仕組み」や「注文と約定の違い」に慣れていきましょう。口座画面をこまめにチェックすることも大切です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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