楽天グループ第25回社債の魅力とリスクを徹底解説|個人投資家にとって買い時か?

資産運用、投資信託、NISA

個人向け社債として注目を集めている「楽天グループ第25回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」。年率2.336%・3年満期という条件で発行された本債券は、前回の楽天カード社債に続き、多くの投資家の関心を集めています。果たしてこの社債は買いなのでしょうか?本記事では、その利回り、信用リスク、過去の実績、他社債との比較などから徹底的に解説します。

楽天第25回社債の基本スペック

・発行体:楽天グループ株式会社
・年利率:2.336%(税引前)
・償還期間:3年(2027年満期予定)
・最低購入単位:10万円

近年の金利環境を踏まえると、2%台前半という利回りは相対的に高水準であり、個人投資家にとって魅力的な条件となっています。

なぜ楽天社債は人気なのか?過去の実績から見る理由

楽天は過去にも複数回、個人向け社債を発行しており、特に楽天カード名義での1年債は発行直後に完売した実績があります。短期で満期を迎える債券は、倒産リスクを見込んで購入する投資家が少ないため、相対的に人気が高い傾向にあります。

今回の25回債は3年債と少し長めですが、依然として楽天ブランドの信用力と利回りの高さが評価され、完売する可能性は十分にあると見られます。

利回りの裏にある信用リスク:楽天グループの財務状況

ただし、注意が必要なのは楽天グループの財務内容です。携帯事業への多額の先行投資が続き、2023年度も大幅な赤字を計上しています。また、格付け会社による信用格付けは「BBBマイナス(JCR)」など、投資適格ギリギリの水準です。

元本保証はないため、発行体がデフォルトした場合には償還されないリスクもあります。

他の社債と比較して有利か?ソフトバンク債との比較

楽天債とよく比較されるのが「ソフトバンクグループ株式会社」の社債です。たとえば、2022年に発行された第65回債は年利2.48%・2年債であり、楽天より若干高めの利回りでした。

しかし、ソフトバンクの第65回債はすでに募集終了しており、現時点で再発行の予定は発表されていません。将来的な発行タイミングは市場動向や金利状況によって左右されますが、需給が読みにくいのが難点です。

社債購入の際に押さえるべき注意点

  • 分散投資を心がける:社債は元本保証がないため、複数銘柄や債券と株式をバランスよく持つのがリスク管理の基本です。
  • 流動性の低さを認識する:社債は中途換金しにくいため、償還まで資金が拘束されることを前提に検討しましょう。
  • 購入は早めに:人気社債は募集開始から数日で完売するケースも多く、気になる場合は早めの申し込みが吉です。

まとめ:楽天第25回社債は「利回り狙い」には好適だが冷静な判断を

楽天第25回社債は利回り水準が高く、比較的短期(3年)である点からも魅力的な選択肢となります。ただし、信用格付けや事業リスクを十分に理解したうえで購入判断を行うべきでしょう。

社債投資は「ローリスク・ミドルリターン」を狙う戦略として機能しますが、分散投資と発行体の精査を怠ると、意外な落とし穴に陥る可能性もあります。情報収集を怠らず、慎重に進めましょう。

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