最近注目を集めている住信SBIネット銀行(7163)の株式ですが、板情報を見ていると「株価が跳ねるように動く」「表示は4880円なのに、4885円で売れない」といった疑問を抱く投資家も少なくありません。この記事では、株価の動きと表示のしくみ、そして気配値と優先順位に関するアルゴリズムについて詳しく解説します。
株価が「跳ねる」ように見える理由とは?
証券取引所で表示される株価は「最終約定価格」です。しかし、板情報やチャートでは「気配値(売買の注文が入っている価格帯)」が反映されていることもあり、株価が上下に跳ねているように見えることがあります。
例えば、5分足で「4880円→4885円→4880円」と繰り返されている場合、それは「4885円に売り注文が入ったが約定せず」「次に4880円の買い注文で約定」などの動きが繰り返されている可能性があります。
約定価格はどう決まる?東証のアルゴリズム
東京証券取引所では、注文がぶつかる(売りと買いが一致する)ことで取引が成立します。このとき、「価格優先」「時間優先」のルールが適用されます。
- 価格優先:より高い買い注文、より安い売り注文が優先される
- 時間優先:同じ価格なら先に出された注文が優先
つまり、4885円で売り注文を出しても、それを買う注文(買い気配)がなければ約定しません。気配値が4880円なら、4885円の売り注文は「売り板」に残り、取引は成立しないのです。
なぜ表示は4880円なのか?
表示される株価は、最後に実際に約定した取引の価格(終値または最新約定値)です。たとえ板の上で4885円の注文が表示されていても、それが約定していなければ株価表示には反映されません。
たとえば、ある時間帯に「4885円の売り」「4880円の買い」だけがあれば、約定は起こらず、表示は最後に成立した4880円で止まることになります。
売却したい価格で売れない理由と対策
自分が設定した売値で売却できないのは、「その価格で買いたい人がいない」ことが原因です。売却するためには、買い手がその価格で注文を出してくれるのを待つか、自分の売値を下げて成行・指値を調整する必要があります。
また、成行注文であれば即時約定しますが、価格が指定できないため想定外の価格で約定する可能性もあります。指値注文なら価格指定が可能ですが、約定には時間がかかることもあります。
スプレッドと板薄の影響も考慮を
特に住信SBIネット銀行のような出来高が多すぎず少なすぎない銘柄では、スプレッド(売値と買値の差)が1ティック(5円など)ある状態が頻繁に発生します。
このような状態では「売っても売れない」「買っても買えない」などのズレが生じやすく、価格は頻繁に上下に跳ねるように見えるのです。
まとめ:価格表示と注文の違いを理解しよう
株価の表示と実際の売買注文にはタイムラグとルールがあり、「4885円で売れない」というのは不具合ではなく、市場のルールに則った正常な動きです。価格優先・時間優先の原則を理解し、板情報の見方を身につけることで、より有利な取引が可能になります。
今後もスムーズなトレードのためには、気配値の動きや注文の仕組みを正しく理解し、柔軟に対応していきましょう。

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