企業の福利厚生の一環として活用されている持株会制度ですが、退会時には株式の精算方法を選ぶ必要があります。この記事では、「1株以上振替」と「売買単位株のみ振替」の違いや、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
持株会を退会したらどうなる?まずは基本を理解しよう
持株会を退会すると、これまで積み立ててきた株式をどのように処理するかを選ばなければなりません。保有株数が売買単位(通常は100株)に満たない場合は、端数の扱いが焦点になります。
退会時に選べる主な選択肢は以下の2つです。
- ①「1株以上振替」:すべての株式(例:127.228株)を証券口座へ移管し、0.228株分のみを現金化。
- ②「売買単位株のみ振替」:100株を証券口座へ移管し、残りの27.228株分をすべて現金化。
選択肢①「1株以上振替」の特徴とメリット
すべての株(端数を除く)を保有したままにできる方法です。少数株でも売却タイミングを自由に選べるメリットがあります。
たとえば、127株を証券口座に保有しておけば、相場が上昇するまで売却を待つこともでき、売買の裁量を維持できます。
端数(0.228株)は自動的に会社が買い取って現金化されますが、これは通常のことです。
選択肢②「売買単位株のみ振替」の特徴と注意点
100株だけを移して、残りの端数(この場合は27.228株)を売却し、現金化する方法です。すぐに現金が必要な場合には合理的な選択といえます。
しかし、株価の将来的な上昇による利益を逃す可能性もあります。特に持ち株会社の成長が見込める場合は中長期保有のほうが得になるケースもあります。
端数株(単元未満株)の取り扱いはどうなる?
証券口座によっては、単元未満株(100株未満)も売買できるサービスがあります(例:SBI証券や楽天証券など)。
したがって、「1株以上振替」であれば、127株のうちの27株も個別に売却できます。今後の価格上昇や配当の恩恵も受けることができます。
どちらが得か?判断のポイント
- 将来的に株を保有したい → 「1株以上振替」がおすすめ。
- すぐに現金化したい、管理が面倒 → 「売買単位株のみ振替」が無難。
- 証券口座が単元未満株に対応しているか → 「1株以上振替」が柔軟性あり。
また、持ち株会社の株価が長期的に成長する見込みがあるか、自社に対する信頼度なども判断材料になります。
まとめ:目的と状況に応じて賢く選ぼう
持株会の退会にともなう株式の精算は、短期的な資金需要と中長期的な資産運用のバランスを見極める必要があります。自分が今後その株を保有したいかどうか、証券口座の機能、現金が必要かどうか、これらを整理することで最適な選択が見えてきます。
迷った場合は「1株以上振替」しておき、後から必要に応じて売却するのが柔軟な方法です。

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