経済が不安定な状況で「リーマンショック級の金融危機が再来するのでは」といった懸念が高まると、多くの投資家が資産をどこに置いておくべきか悩むものです。特に、利下げが始まる直前や市場が一時的に混乱する局面では、どのような資産配分が安全なのかを理解しておくことが重要です。
過去の金融ショック時の典型的な市場の動き
リーマンショック(2008年)をはじめとする金融危機時には、多くのリスク資産が同時に下落しました。株式はもちろん、ゴールド(安全資産とされる)でさえ一時的に売られ、現金化される局面が見られました。
これは「換金売り」と呼ばれ、流動性を確保するために保有資産が手当たり次第売却される現象です。結果として、ゴールドや債券なども一時的に下落する可能性があります。
短期的に「現金」は最も安全な選択肢?
市場が暴落する直前の短期的な視点で言えば、「ドル」や「円」などの法定通貨、つまり現金として保有することが最も安全とされます。
なぜなら、リスク資産(株・債券・コモディティ等)は暴落に巻き込まれる可能性が高く、現金は価値の変動がなく、またいつでも必要なときに使用可能だからです。
金(ゴールド)は本当に安全資産なのか?
金は長期的にはインフレや通貨価値の下落に強いとされていますが、金融ショック直後には一時的に下落する可能性があります。たとえば2008年のリーマンショック時には、金価格も一時急落しました。
その後すぐに回復し、逆に安全資産としての人気が高まり価格が上昇しましたが、「ショック直後」の安全資産としてはタイミングとポジション調整が重要です。
ドル・円に変えておくリスクと注意点
確かに短期的な現金保有には価値がありますが、インフレリスクには注意が必要です。インフレが急激に進むと、現金の実質価値が下がってしまいます。
そのため、ショックが落ち着いたタイミングでは、金や優良株などへの再投資も視野に入れておくことが望ましいです。
【実例】2020年コロナショック時の資産変動
2020年3月、コロナショックによる暴落でS&P500や日経平均は短期間で30%以上下落しました。一方、金も同時期に一時的に売られましたが、その後すぐに急反発しています。
このことからも、「暴落直後の短期的なキャッシュポジション→回復期に資産再配置」が有効な戦略であることがわかります。
まとめ:ショック直前の資産構成の考え方
・リーマンショック級の事態では、安全資産も一時的に売られる可能性あり。
・短期的にはドルや円などの現金が最も安定。現金比率を高める戦略は有効。
・ショック後には、金や優良株への段階的な再投資を検討。
・インフレや為替リスクも加味した柔軟な対応が必要。
世界情勢や金融政策に目を配りつつ、感情に流されずに戦略的な資産配分を行うことが、中長期的な資産防衛には欠かせません。

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