NISA(少額投資非課税制度)を始めたばかりの方が、急な出費で売却を検討する場面は少なくありません。「評価益が出ているから売っても問題ないのか?」と不安に感じる方も多いでしょう。この記事では、NISAを売却する際に確認すべきポイントや注意点についてわかりやすく解説します。
そもそもNISAで得た利益は非課税
まず基本として押さえておきたいのは、NISA口座内で得た利益は非課税であることです。たとえば、買付価格より9万円プラスになっていて売却したとしても、その利益に対して税金はかかりません。
そのため、必要なお金ができたときに売却して現金化すること自体には、税制面でのデメリットは基本的にありません。
プラスのときに売却するのは賢い選択?
資産運用の基本は「安く買って高く売る」ことです。現在の評価額がプラスになっている状態で売却するのは、投資判断としても理にかなっています。ただし、将来的にさらに大きなリターンが見込める銘柄であれば、売却タイミングには慎重さも求められます。
たとえばS&P500などのインデックス投信であれば、長期で保有することで複利効果が期待できるため、売却による「将来利益の逸失」も同時に意識すべきです。
売却後の非課税枠はどうなる?
NISAには年ごとの非課税投資枠がありますが、売却してもその分の枠は再利用できないという点に注意が必要です。たとえば2024年に40万円分購入して売却しても、空いた枠で再度購入することはできません。
ただし新しい「新NISA制度」(2024年以降)では一部制度が変更されており、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できるようになっています。将来的に再投資したい場合の計画は、制度内容に応じて整理しましょう。
急な資金需要への対応としてのNISA売却
ライフイベントや突発的な出費があると、金融資産の現金化はやむを得ません。NISAで投資していた資産がプラスになっているのであれば、それは「損をしていない」状態で資金を得られるという意味で大きな安心材料になります。
一例として、筆者の知人は病気による入院費が急に必要となり、3年間積立てたNISAを売却しました。ちょうど評価益がプラス15万円になっていたため、税金を払うことなくスムーズに対応できたとのことでした。
売却後にできること:再スタートも視野に
一度NISAを売却したあとでも、また余裕ができたら新たに投資を始めることは可能です。つみたてNISAや成長投資枠の活用を継続することで、長期的な資産形成に戻る道も残されています。
売却は「損切り」ではなく、目的に応じた「戦略的な一時中断」と考えると前向きに判断できます。
まとめ:プラスのうちに売却して現金化も一つの正解
評価額がプラスになっているNISA資産を売却するのは、必要な資金を非課税で確保できるという点で非常に合理的な判断です。ただし非課税枠の消失や将来的な運用益の可能性も踏まえ、自分のライフプランに合わせて判断することが大切です。
一時的な売却であっても、それは失敗ではなく賢明な選択かもしれません。必要なときは迷わず対応し、また余裕ができたら再び投資を始めましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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