FXトレードで「天井(高値)」や「底(安値)」を正確に見極めることは誰もが憧れるスキルですが、確実な計算式で予測することは極めて困難です。しかし、一定の確率で天底を予測するための計算的アプローチや分析手法は存在します。本記事では、それらの手法を紹介しながら、実際のトレードにどう活かすかを解説します。
FXにおける「天底」とは何か?
「天」とは上昇トレンドの終わり、「底」とは下降トレンドの終わりを意味します。これらを見極めることができれば、買い・売りのタイミングが劇的に改善します。
ただし、未来の価格を完璧に予測することは不可能であり、あくまで「可能性が高い」地点を見つけるのが現実的な目標です。
フィボナッチリトレースメントによる天底予測
「フィボナッチ比率」は、チャートの戻り幅や押し目を測定するための計算ツールです。基本的には直近の高値と安値を基準に、23.6%、38.2%、61.8%、76.4%などの水準が描かれます。
たとえば、ドル円が150円から140円まで下落した後、反発が起きた場合、61.8%戻し=約146.18円などが意識される天井ポイントとなります。
移動平均線からの乖離率で過熱度を測る
移動平均線(MA)からの価格の乖離を数値化することで、過熱感を判断します。たとえば、25日移動平均からの乖離が±3%以上になると、短期的な転換点になる可能性が高まります。
乖離率=(現在値-移動平均値)÷移動平均値 × 100 の式で算出可能です。
ボリンジャーバンドで反転のシグナルを探る
ボリンジャーバンドは統計的な指標で、価格が±2σ(シグマ)を超えたとき、相場の反転が起きる確率が高いとされます。
実例として、ドル円がバンドの上限にタッチしながら失速し始めた場合、「天井圏」と判断する材料になります。
オシレーター系指標の活用:RSIやMACD
RSI(相対力指数)が70%以上で「買われすぎ」、30%以下で「売られすぎ」とされ、天底の目安として使えます。
MACD(移動平均収束拡散法)では、シグナルとの交差が反転ポイントの予兆としてよく利用されます。
価格行動から天底を探る:ローソク足のパターン
- 包み足(エンゴルフィンバー):直前のローソク足を大きく包み込む形状は転換の兆候
- ピンバー:長いヒゲを持つローソク足は反発のサイン
これらは計算ではなく視覚的な判断ですが、天底の判断に多く使われています。
まとめ:完璧な計算式は存在しないが「確率を高める」ことは可能
FXで天底を見極める明確な公式は存在しませんが、フィボナッチ、移動平均、ボリンジャーバンド、RSIなど複数の指標を組み合わせることで、高確率での転換点を予測することは可能です。
「万能の計算式」ではなく、「複数の根拠が揃った時に仕掛ける」姿勢が、プロの投資家の共通認識です。冷静な検証と経験が、天底に近いトレードを実現させる鍵となるでしょう。

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