テクニカル分析において「押し目買い」はトレンドフォロー戦略の基本中の基本です。しかし、どこでエントリーするかの判断は意外と難しく、節目やチャートパターンの有無によって信頼性が大きく変わってきます。本記事では、押し目候補の強弱を見極めるための視点として、「節目の重なり」と「下位足の逆三尊」などについて解説します。
押し目の信頼度は“節目の重なり”で変わる
押し目候補の中でも信頼度の高いポイントとは、過去に複数回意識された価格帯、つまり「節目」が重なっているゾーンです。これにより、参加者の注目が集まりやすく、反発の可能性が高くなります。
例えば、過去の高値や安値、フィボナッチリトレースメント、200MA、週足のサポートなどが同じ価格帯で重なると、心理的な支えとして機能しやすくなります。
節目が重ならない場合の対処法
一方で、「ここが押し目かもしれない」と思っても、明確な節目が見当たらない場合、その地点は単なる価格の一時的な調整にすぎない可能性があります。
このようなときはエントリー根拠が弱いため、エントリーを見送る判断が有効ですが、別のアプローチとして、下位足でのチャートパターンの出現をチェックすることが有効です。
下位足で逆三尊が出れば“補強材料”になる
たとえば、1時間足の押し目候補地点で節目が重なっていない場合でも、5分足や15分足で逆三尊(インバーテッド・ヘッドアンドショルダー)が出現すれば、買い勢力の巻き返しが示唆されます。
このようなチャートパターンは、買い手がその価格帯で再び優位になりつつあることを示しており、押し目買いのエントリー根拠を補強することができます。
複数の根拠を重ねることが成功への鍵
押し目でのエントリー精度を高めるためには、根拠を1つではなく、複数組み合わせることが重要です。例えば。
- 過去のサポートライン
- フィボナッチ38.2%~61.8%
- 移動平均線との乖離や接触
- 出来高増加
- ローソク足のパターン(ピンバー・包み足など)
これらの要素が2~3以上重なると、勝率が安定しやすくなります。
エントリー後のシナリオ設計も忘れずに
押し目買いの判断をする際、入ることばかりを考えがちですが、入った後のシナリオも必ず立てておくことが大切です。反発しなかった場合の損切りラインや、反発した場合の利確ポイントを事前に決めておくと、感情的なトレードを防げます。
具体的には、「逆三尊の右肩を割ったら損切り」「前回高値の手前で一部利確」など、シナリオごとの行動ルールを明確にしておきましょう。
まとめ:押し目の見極めは“根拠の数”と“時間足の連動性”がカギ
押し目買いの成功率を高めるには、節目の重なり=支持の強さを見極めることが第一歩です。それに加えて、下位足でのチャートパターンが出現することで、さらに根拠が強まります。
感覚的な押し目ではなく、複数の要素を論理的に積み重ねて判断することで、より再現性の高いトレードを実現できるでしょう。

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