資産運用を行う中で、思わぬ出費により一時的な資金難に陥ることは珍しくありません。NISAで運用中の資産を維持しながら、カードローンなどの借金をどう対処するべきかという悩みは多くの方に共通する問題です。今回は、NISA運用益が出ている状況で、借金返済のために資産を現金化すべきかを多角的に解説します。
カードローンの金利と運用益を比較する
まず考えるべきは、カードローンの利率です。一般的な銀行系カードローンでは年利10〜15%前後が多く、NISAで得られる年平均リターン(インデックス型でも3〜7%程度)より高くなることが多いです。
たとえば年利13%で30万円を借りると、1年間で約39,000円の利息が発生します。対して運用益が10%で維持できた場合、同額のNISA資産から得られる利益は30,000円。つまり、利息負担の方が上回る可能性があるということです。
NISA資産の中身と損益状況を把握する
ご自身のNISAの内訳をみると、下記のような状況です。
- A:100万円(ややマイナス)
- B:48万円(+46%)
- C:25万円(+8%)
この中で特にBは大きく利益が出ているため、もし現金化するならBの一部を売却することで、損失を最小限に抑えながら資金を調達できます。
なお、つみたてNISA口座で売却した場合、再利用はその年は不可になるため、タイミングには注意が必要です。
心理的な「もったいなさ」とどう向き合うか
投資家心理として「せっかく育てた資産を取り崩すのはもったいない」という気持ちは自然ですが、その裏で高利の借金を放置することの方が長期的にマイナスになりやすいです。
一時的な損失に見えても、借金を早期返済し、心の平穏と将来の投資再開の準備を整える方が合理的です。
現金化の優先順位と売却の工夫
以下の順番でNISA資産の現金化を検討するのがよいでしょう。
- 運用益が大きく出ている銘柄(例:B)
- 短期で回復しにくい銘柄
- 非課税メリットを今後も享受したい銘柄は保留
また、すぐに全額売るのではなく、必要額に応じて一部だけ売却し、残りは運用を続けるという選択肢もあります。
生活防衛資金の重要性
今回のように突発的な出費に対処するためには、「生活防衛資金」を日頃から別に確保しておくことも大切です。たとえ運用中でも、生活に支障が出るほど資金繰りが逼迫しては本末転倒です。
理想としては、生活費の3〜6か月分程度の現金を普通預金などで確保し、それ以外をNISAや投資に充てるバランスを意識しましょう。
まとめ:NISA資産の一部現金化は選択肢の一つ
NISAでの資産運用は重要ですが、高利のカードローン返済がある場合、運用益が出ている銘柄を部分的に現金化して返済に充てることは、賢明な判断になり得ます。
心の負担や将来の計画も含めて、冷静に数字と感情のバランスを取りながら判断していくことが大切です。

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