2024年末をもって一般NISAで購入した資産の非課税期間が終了する方も多い中、その後の対応に悩む声が増えています。とくに、特定口座への移管か、売却して新NISA枠を活用するかは慎重な判断が求められる選択肢です。本記事では、非課税期間終了後の対応について、判断基準や具体的なケースを交えながら詳しく解説します。
一般NISA終了後の選択肢は主に2つ
非課税期間が満了した一般NISA資産は、以下のどちらかの対応が必要です。
- 特定口座へ移管：2025年以降は課税口座で保有され、以後の値上がり益・配当には課税されます。
- 売却して新NISA枠を活用：2024年中に売却すれば、2025年以降の成長投資枠などに再投資が可能です。
どちらを選ぶかは、保有銘柄の将来性やご自身の資産運用方針によって変わります。
特定口座への移管が適しているケース
非課税期間満了時点で含み益がある場合、そのまま特定口座に移管すれば課税対象にはなりません（含み益部分については非課税のまま）。
また、売却せずに保有を続けたい銘柄であり、新NISA枠に頼らなくても投資資金が十分にある場合は、無理に売却して再投資する必要はありません。
売却して新NISAに再投資するべきケース
逆に、NISA枠の活用を最大化したい方や、売却タイミングとして好機と判断した場合は、年内に売却することで、翌年以降の新NISAの成長投資枠を戦略的に活用できます。
特に新NISAでは1800万円までの非課税投資枠が用意されており、保有資産を入れ替えて効率的に再構築したい場合にも有効です。
旧NISAと同銘柄を特定口座に保有している場合の注意点
2019年に同じ銘柄を特定口座で購入している場合、2021年NISA分の移管後も保有状況は「一部非課税・一部課税」となります。
税務上はそれぞれ個別に取得価格・課税対象が管理されるため、売却時の損益計算では注意が必要です。証券会社の取引明細で確認し、必要に応じて税理士に相談することもおすすめです。
新NISA枠を使い切れるなら焦って売却する必要はない
質問者のように、新NISAの枠を旧NISA資産の売却益に頼らずとも十分に埋められる状況であれば、わざわざ利益確定を急ぐ理由はあまりありません。
特定口座に移管した後も長期で保有し続ける意志があるならば、税コストを気にすることなく運用を継続することが可能です。
まとめ：NISA満了後の対応は「目的ベース」で判断を
2021年に購入した一般NISAの非課税期間終了に際して、移管と売却のいずれが正解かは一概に言えません。保有銘柄の見通し、NISAの投資枠活用状況、資金計画などを踏まえて、自分に合った判断をすることが重要です。
売却を選ぶ場合は、年内のタイミング調整が必須になるため、早めに行動を検討しましょう。
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