FX取引において、スプレッドは見落としがちなコストであり、特に逆指値注文(ストップロス)を設定する際には、その影響を正しく理解していないと意図せず早く損切りされるリスクがあります。この記事では、特にショートポジションを取った場合にスプレッドが逆指値に与える影響をわかりやすく解説します。
スプレッドとは?売値と買値の差
スプレッドとは、FX業者が提示する売値(BID)と買値(ASK)の価格差のことです。この差がトレーダーにとっての実質的なコストになります。例えば、ドル円で買値が150.202円、売値が150.200円の場合、スプレッドは0.2pipsです。
このスプレッドは、ポジションのエントリー時だけでなく、決済時や逆指値のトリガーにも関わるため、無視することはできません。
ロングとショートで異なる影響
ロング(買い)ポジションの場合、逆指値は売値(BID)を基準に発動されます。通常、トレーダーが表示価格を見ている場合、スプレッドが考慮されているため、スプレッドによるズレはあまり意識されません。
一方で、ショート(売り)ポジションの場合、逆指値は買値(ASK)を基準に発動されます。ここで問題になるのが、表示されるチャート価格は売値(BID)であることが多いため、ASK価格との差分=スプレッドを考慮せずに逆指値を設定すると、意図よりも早く損切りされてしまう点です。
実際の例:ショートで0.2pipsのスプレッドがある場合
例えば、ショートエントリー時に150.200円で売ったとしましょう。逆指値を150.300円に置いた場合、チャート上で150.300円に到達していなくても、ASK(買値)が150.300円に達すると損切りが実行されます。スプレッドが0.2pipsであれば、チャート上では150.298円で損切りされる可能性があります。
このため、スプレッド分を考慮して、例えば逆指値を150.320円などに調整することで、正確な損切りラインを維持できます。
損切り設定のポイント:FX業者の仕様を確認
スプレッドはFX業者や取引時間によって変動します。固定スプレッドをうたっていても、指標発表時や深夜帯には広がることがあります。そのため、常に余裕を持って逆指値を設定することが重要です。
また、GMOクリック証券のような国内大手業者では、注文時にBIDとASK両方を確認できるツールもあるため、エントリー時や逆指値設定時にスプレッドの影響を可視化しておくと安心です。
まとめ:ショート時はスプレッド分を逆指値に加味するのが基本
FX取引でショートポジションを持つ際には、逆指値の位置にスプレッド分(たとえば0.2pips)を加味する必要があります。ロングとショートではトリガーとなる価格が異なるため、損切り設定も慎重に行いましょう。
正確な損切りラインの把握と実行は、長期的な資産防衛において非常に重要です。初心者の方も、この仕組みを理解することで、不要な損失を防ぐことができます。

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