株式投資を始めたばかりの方にとって、「ストップ高なのに買えない」「取引時間外に株は買えるの?」といった疑問はよくあることです。本記事では、証券取引時間と注文タイミング、ストップ高での売買の仕組みなど、初心者がつまずきやすいポイントを丁寧に解説します。
ストップ高とは?なぜ買えないことがあるのか
ストップ高とは、株価の急激な変動を防ぐために、1日の値上がり幅に上限を設けた制度です。例えば、ある株が1,000円の場合、ストップ高が+300円で1,300円と設定されることがあります。
板に「S(ストップ高)」と表示されていても、売り注文が出ていなければ買えません。この状態は「買い気配」と呼ばれ、注文は出されているけど約定しない状態です。人気銘柄でストップ高になると、多くの投資家が買い注文を出す一方で、売る人がいないため、取引が成立しないことがあります。
注文時間と証券取引所の取引時間
日本の株式市場の立会時間(リアルタイム取引時間)は以下の通りです。
- 前場:9:00〜11:30
- 後場:12:30〜15:00
この時間外でも、証券会社によっては注文の受付は可能です。例えば、朝7時頃から始まる「プレオープン」で発注された注文は、9時の始値決定に影響を与えます。
よって、9時前に株を購入することはできませんが、注文を予約することは可能です。これを「寄付注文」と呼びます。
寄付注文と板の見方
証券会社の注文画面で「成行注文」「指値注文」「寄付注文」といった種類から選択できます。取引開始前に成行注文を出すと、その株は9:00の寄付(よりつき)で買付される可能性があります。
また、板情報の見方も重要です。板には買い注文・売り注文の数量と価格が表示されており、ここで売買の需給バランスを確認できます。「ストップ高」で「売り数量=0」なら、買い手だけが殺到している状況です。
具体例:ストップ高で買えなかったケース
ある投資家が前日に好決算を出した銘柄を朝8:30に成行で注文。ところが9:00の寄付で大量の買い注文が先に入っており、自分の注文は「順番待ち」の状態に。結果としてその日は一度も約定せず、注文は自動キャンセルされました。
このように、ストップ高での取引は「早い者勝ち」ではなく、「優先順位と需給のバランス」が鍵を握っています。
9:00以前に株を買うには?注文方法と注意点
前述の通り、9:00以前に「予約注文」は可能ですが、「実際に買う(約定する)」のは取引開始後です。方法は以下の通り。
- 成行注文:価格指定なしで、寄付で約定しやすい。
- 指値注文:価格を指定し、条件が揃えば約定。
ただし、人気銘柄やストップ高の銘柄では、成行注文でも約定しない可能性があるため、指値注文で慎重に価格を指定する方がリスク回避になります。
まとめ:初心者こそ知っておきたい「注文の基本」
株の取引は、時間やタイミング、需給バランスの影響を大きく受けます。特にストップ高は「注文すれば必ず買える」わけではなく、売り手がいなければ成立しないことを理解する必要があります。
取引開始前には注文予約ができ、これを活用することでチャンスを逃しにくくなります。今後は板情報や注文方法を意識して、計画的な投資行動を心がけましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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