貯金で国債を買うべき?NISAとの使い分けと固定・変動金利の選び方を解説

資産運用、投資信託、NISA

日本の国債は、元本保証と安定した利子が魅力の資産です。最近は「NISAで投資信託を買いつつ、使わない貯金で国債を買うべきか?」と悩む方も増えています。本記事では、NISAと国債の使い分け方や、固定金利・変動金利どちらを選ぶべきかといったポイントを、わかりやすく整理して解説します。

NISAと国債は競合しない?役割で考える資産配分

NISAは成長資産向け、国債は守りの資産として位置付けられます。NISAは非課税枠を活かしてリターンを追求する制度であり、長期投資に適したインデックスファンドなどが中心です。一方、国債はローリスク・ローリターンで、資産を減らさず守る目的に向いています。

したがって、両者は役割が異なり、「どちらかを選ぶ」より「併用してバランスを取る」考え方が基本です。NISAを中心に成長性を期待しつつ、国債で安定資産を保つ形が合理的です。

日本国債のメリットと注意点

国債の大きなメリットは元本保証国が発行しているという信用力です。預金の次に安全とされ、特に個人向け国債は1万円から購入可能で、中途解約も可能という柔軟性があります。

ただし、金利が低いため大きな利益は期待できません。また、長期金利の上昇局面では相対的に不利になることもあるため、固定か変動かの選択が重要になります。

固定金利型と変動金利型、どちらが良い?

固定金利型は、購入時に決まった金利が満期まで続きます。金利が下がる局面では有利ですが、金利が上昇した場合には不利になります。たとえば、10年固定金利型国債は0.05%程度の金利で固定されることが一般的です。

変動金利型は、市場金利に連動して半年ごとに金利が見直されるため、金利上昇時に対応できます。特に将来の金利上昇が見込まれる場合には、変動型の方が優位とされます。

2020年代後半のような低金利時代からの脱却局面では、変動型を選ぶ人が増えている傾向にあります。

国債購入の活用例とシミュレーション

たとえば、500万円の現金を保有していて、「300万円はNISAで投資信託、200万円は国債で保守運用」という分散は一般的な選択肢です。国債の金利が0.3%と仮定すれば、年間6,000円程度の利子収入になります(税引前)。

これに対し、同額をNISAで株式投信に入れれば年率3〜6%のリターンも狙えますが、元本保証はありません。安定性重視なら国債が選ばれる理由はここにあります。

国債投資のベストなタイミングとは?

国債は「タイミング投資」ではなく、「資産の安全確保」のための手段です。金利動向を見て、固定・変動を選びながら購入するのが理想です。特に、今後の金利上昇が見込まれるときは変動金利型が有力です。

一方、金利が下がりきっている状況では、固定金利型でその時点の利回りを確保する選択肢も考えられます。

まとめ:NISAと国債を使い分けて資産全体を最適化

使わない貯金で国債を購入するのは、資産全体のバランスを整える良い方法です。リスクを取りたくない部分に国債を当て、リターンを狙う部分にはNISAを活用することで、安定と成長の両立が図れます。

また、固定と変動の選択は、今後の金利動向を見据えて判断しましょう。資産形成には正解がひとつではなく、生活状況やリスク許容度に応じた選択が重要です。

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