近年の地政学的リスクの高まりにより、防衛・軍需産業に関連するETF(上場投資信託)に注目が集まっています。個人投資家でも購入可能な防衛関連ETFは、特に米国市場で充実しています。本記事では、米国および日本市場で購入可能な主要ETFを紹介しながら、投資上のポイントも解説します。
防衛関連ETFとは?特徴と投資対象
防衛関連ETFは、航空宇宙・防衛産業に関連する企業の株式で構成されるインデックスに連動するETFです。多くは兵器製造、軍需契約、セキュリティ技術を手がける企業が含まれています。
例として、米国ではロッキード・マーティンやレイセオン・テクノロジーズ、ノースロップ・グラマンなどが代表的な構成銘柄として挙げられます。
米国市場で人気の防衛関連ETF
- iShares U.S. Aerospace & Defense ETF(ITA):
ブラックロックが運用する有名ETF。ロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマン、ボーイングなど、米国の主要防衛企業に広く分散。 - SPDR S&P Aerospace & Defense ETF(XAR):
同じく航空宇宙と防衛産業に特化。ITAと比べて構成比が均等型で中小型株にも投資。 - Invesco Aerospace & Defense ETF(PPA):
ダイナミックな運用が特徴。軍需関連だけでなく、防衛テクノロジー系企業にも注目。
これらはすべて米国証券市場(NYSE Arcaなど)に上場しており、日本からでもSBI証券や楽天証券を通じて購入可能です。
日本市場で買える防衛関連ETF
残念ながら、日本国内で「防衛産業特化型ETF」は存在しません。ただし、米国上場ETFを日本の証券会社経由で購入することで実質的に投資が可能です。
また、日本株であれば、IHI(7013)や三菱重工業(7011)といった防衛装備関連の銘柄に個別株での投資が検討できます。
投資判断の際の注意点
防衛関連ETFは好景気時に高騰する一方、平時や軍需削減政策が進んだ際には下落リスクも大きい分野です。長期保有を前提とするなら、地政学リスクや政権交代にも注目すべきです。
また、倫理的観点で軍需産業への投資に賛否が分かれる点も考慮し、自身の投資方針と一致しているか確認しましょう。
今後注目すべきETFや分野
米中対立やNATO関連の動向により、サイバーセキュリティや宇宙防衛分野なども台頭しています。以下は注目セクターです。
- サイバー防衛:First Trust NASDAQ Cybersecurity ETF(CIBR)
- 宇宙関連:Procure Space ETF(UFO)
これらは防衛産業の一部として拡大が見込まれ、テーマ型ETFとしても魅力的です。
まとめ
日本国内の証券会社を通じて、米国の防衛関連ETFに個人でも簡単に投資できます。ITAやXAR、PPAなどが代表的な銘柄で、構成企業や投資スタイルに違いがあります。将来の安全保障や産業構造の変化を見据えて、情報収集とリスク管理を行いながら戦略的に活用していくことが重要です。

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