急な資金ニーズが発生した場合に、保有している国債をすぐに現金化できるかどうかは重要なポイントです。特に個人で購入した国債の換金にどれくらいの時間がかかるのか、どんな方法があるのかを知っておくことで、より柔軟な資産運用が可能になります。
個人向け国債の現金化は「中途換金」か「市場売却」
国債を現金化するには主に2つの方法があります。一つは個人向け国債の「中途換金制度」、もう一つは「市場での売却」です。それぞれに特徴と所要時間が異なります。
中途換金は、発行から1年経過していればいつでも申し込むことが可能です。一方、市場売却は上場している一般国債などが対象で、売却価格は市場価格に左右されます。
中途換金の場合:現金化までの期間
個人向け国債(固定3年・固定5年・変動10年など)は、発行から1年以上が経過していれば中途換金が可能です。金融機関に中途換金の申し込みを行うと、通常「4営業日〜7営業日程度」で指定の口座に振り込まれます。
例:ある都市銀行では、中途換金申し込みから5営業日以内に口座に入金される運用となっていますが、土日祝日を挟むと1週間以上かかることもあります。
市場での売却の場合:即日も可能だが価格に注意
証券会社で保有している「利付国債」「割引国債」などの一般国債は、売却注文を出せば即日または翌営業日に約定し、2営業日後に現金が口座に入金されるケースが一般的です。
ただし市場で売却する場合、売却時点の金利や需要に応じて元本割れする可能性があるため注意が必要です。
注意点:中途換金にはペナルティがある
個人向け国債を中途換金する場合、直前2回分の利子相当額が差し引かれるというペナルティがあります。たとえば直近2回分の利子が2,000円だった場合、その金額が差し引かれて払い戻されます。
利回りが高くない時期に買った国債ほど、中途換金による影響は小さいものの、ペナルティがある点は念頭に置いておく必要があります。
金融機関によって異なる対応時間
国債の換金手続きや振込タイミングは、金融機関(銀行・証券会社)によって対応が異なります。一部ネット証券では、中途換金をオンラインで受け付け、進捗も画面で確認できるためスムーズです。
一方で店舗型銀行の場合は、窓口での手続きや書面提出が必要になることもあり、現金化までに時間がかかることもあります。
まとめ:現金化の目安は最短2日、通常は1週間程度
保有する国債の種類と手続き方法によって現金化までの期間は異なりますが、おおむね以下のような目安となります。
- 中途換金(個人向け国債):4〜7営業日
- 市場売却(利付・割引国債):2〜3営業日
急な資金ニーズに備え、保有している国債の種類と換金方法を事前に確認しておくことが大切です。余裕をもった資金計画の一環として、流動性も意識しておきましょう。

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