確定拠出年金で投資信託を利用した場合、配当金の再投資について理解しよう

資産運用、投資信託、NISA

2025.01.07

確定拠出年金（DC）で投資信託を利用している場合、普通の株式投資で得られる配当金を再投資するイメージが湧きにくいことがあります。確定拠出年金の場合、一般的に配当金がどのように扱われるのか、その仕組みを理解することで、再投資のプロセスが明確になります。

確定拠出年金と配当金の取り扱い

確定拠出年金における投資信託では、配当金は通常、年金口座内で自動的に再投資されます。これは、株式投資で得られる配当金を現金で受け取るのではなく、その配当金が自動的に新たな投資信託の購入に回される仕組みです。

この再投資が行われることによって、実質的に「福利（複利）」の効果が得られます。つまり、配当金も投資信託の元本に組み込まれ、その分も次回の運用に反映されるのです。

投資信託の場合、配当金は「分配金」として支払われます。確定拠出年金においても、この分配金は自動的に再投資されるのが一般的です。そのため、手元に現金が残るわけではなく、再投資によって新たに購入された信託の株式や債券が増えていきます。

たとえば、株式投資信託で配当金が発生した場合、その配当金は新たな信託の購入に充てられ、再び投資対象の資産が増加します。このプロセスは定期的に繰り返されるため、時間の経過とともに元本が増加し、複利効果が得られるのです。

普通の株式投資では、配当金を現金で受け取ることが一般的です。その場合、投資家はその現金を再投資するか、生活費に充てるかを自由に選べます。

一方で、確定拠出年金の場合、配当金を再投資することがほとんどの投資信託で自動的に行われます。つまり、配当金を現金として受け取ることなく、さらに投資を進めることができるため、積立投資としての利点を享受できます。

再投資による複利効果は、長期投資において非常に重要な要素です。配当金が自動的に再投資されることで、元本がどんどん増加し、元本に対するリターンがさらに増える仕組みが作られます。

たとえば、10年後には配当金再投資による資産の増加が、最初の元本に対して大きな影響を与えることになります。特に、若い段階で投資を開始すると、長期的に見た場合に再投資効果が積み重なり、元本に対するリターンが加速します。

確定拠出年金で配当金再投資を効果的に活用するためには、投資信託の選び方が重要です。再投資を前提に投資信託を選ぶ際には、以下のポイントに留意しましょう。

分配金の再投資オプション：多くの投資信託では分配金の再投資が可能ですが、その設定がデフォルトで有効になっているかを確認することが重要です。
手数料の確認：投資信託には運用手数料や販売手数料がかかる場合があります。長期的に運用する場合、これらの手数料がどの程度影響するかを考慮しましょう。
投資信託のリスク：リスクを分散したポートフォリオを組み合わせることで、安定したリターンを目指すことができます。リスク許容度に合った商品を選ぶことが重要です。