近年、仮想通貨の国際的な規制強化が進み、日本国内でも「トラベルルール(Travel Rule)」の適用が開始されています。これにより、国内の仮想通貨取引所と海外取引所との資産移動には一定の制約が発生しています。本記事では、トラベルルールの基本から、KuCoinからBinance Japanへの送金に関するポイント、そしてどのコインを選ぶとリスクや手数料を抑えられるかまで詳しく解説します。
トラベルルールとは?仮想通貨送金の新たなルール
トラベルルールとは、FATF(金融活動作業部会)が提唱したルールで、暗号資産の送金時に送信者および受信者の情報を含めることを義務づけるものです。日本では2023年から本格運用が始まり、国内の取引所はこのルールに基づいた対応を求められています。
例えば、Binance Japanなどの国内登録取引所では、トラベルルールに非対応の取引所(多くの海外取引所を含む)からの送金を拒否する、あるいは入金が遅延・拒否される可能性があります。
KuCoinからBinance Japanへの送金は可能か?
現時点で、KuCoinは日本のトラベルルールに正式には対応していないと見なされるケースが多いため、直接Binance Japanに送金するとエラーやロックがかかる可能性があります。
Binance Japanはトラベルルール対応のため、「送金元の取引所が対応済みであること」「送金者情報の一致」が確認できないと、着金できない仕様となっています。そのため、KuCoinからの直接送金は非推奨です。
中継取引所を活用した送金回避策
送金したい資産がKuCoinにある場合、いったん海外対応取引所(例:BybitやBinance Global)へ送金し、そこから国内非対応のBinance Japanとは異なるウォレットへ送る方法を取る人もいます。ただしこれは自己責任となり、トラベルルール違反と判断されれば出金停止などのリスクがあります。
別の方法として、メタマスクなどの自己管理型ウォレットを経由し、国内の銀行口座や取引所で受け取れる手段を探すのも有効です。ただしこの方法もBinance Japanに戻す場合は厳密な本人確認が求められます。
送金するならどのコインが良いか?
トラベルルールとは別に、送金コストと承認速度を考慮してコインを選ぶ必要があります。以下は一般的に選ばれるおすすめ銘柄です。
- USDT(TRC-20):手数料が安く送金速度も速い。ただし対応ネットワーク確認必須。
- XRP(リップル):手数料が非常に安く、日本の取引所でも多く対応。
- LTC(ライトコイン):送金が比較的早く、主要取引所で対応。
ただし、Binance Japanが対応しているネットワークとトークン形式に合わせて送金設定を行わないと、資産がロストするリスクもあるため注意が必要です。
安全に送金するためのチェックポイント
- Binance Japanが受け入れ可能な通貨とネットワークを事前確認
- KuCoinの出金先アドレスと一致するネットワークで送金
- トラベルルール未対応の取引所からは自己責任で中継を検討
- 送金前に少額でテスト送金を行う
- できれば国内対応済み取引所を経由
このように段階的に準備を進めることで、資金ロストやトラブルを回避できます。
まとめ:トラベルルール時代の仮想通貨送金は慎重に
KuCoinからBinance Japanへの直接送金は、トラベルルール未対応のため原則推奨されません。どうしても送金が必要な場合は、信頼できる中継取引所の利用や、対応ネットワーク・トークン形式の精査が不可欠です。
送金時には慎重な情報収集とテスト送金を行い、安全かつスムーズな資産移動を心がけましょう。

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