テクニカル分析において重要な手法の一つである「プライスアクション」は、多くのトレーダーに支持されています。しかし、それがなぜ有効とされるのか、どのような根拠で機能すると考えられているのかを深掘りしてみましょう。
プライスアクションとは何か?
プライスアクションとは、ローソク足の形や並びを用いて、価格の動きを分析する手法です。移動平均線やオシレーターなどのインジケーターに依存せず、純粋な価格の変化に基づくため「シンプルながら信頼性が高い」とされます。
代表的な形として、包み足(エンゴルフィング)やピンバー(下ヒゲ/上ヒゲ)などがあります。特に重要な価格帯やサポートライン・レジスタンスラインで出現する場合、反転の兆候として注目されます。
なぜプライスアクションが有効とされるのか?
プライスアクションが有効と考えられる理由は、大きく2つに分類できます。
- ① 他のトレーダーも注目しているから
多くのトレーダーが「同じチャートの形状」を見て行動するため、その売買行動が価格に影響を与える「自己実現的」な側面があります。たとえば、押し目で下ヒゲピンバーが出ると「反発サインだ」と考えて買いを入れるトレーダーが増える傾向があります。 - ② 実際に需給の転換が起きているから
押し目候補や節目において、買い注文が強く入ることで価格が反転する場面があります。つまり、ローソク足の形そのものが「実際の注文の圧力」を可視化している場合もあるのです。
「形」だけでなく「位置」がカギ
同じプライスアクションでも、それが出現した場所が極めて重要です。たとえば、上昇トレンドの押し目で出る包み足と、レンジ相場で出る包み足では、意味が全く異なります。
プライスアクションは、過去の高値・安値、トレンドライン、移動平均線、フィボナッチラインなどと組み合わせることで、精度が格段に上がります。
実際のチャート例で読み解く有効性
あるFXチャートで、1時間足のサポートゾーンに価格が接近したとき、長い下ヒゲを伴った陽線が出現。これは典型的な「買いのピンバー」として解釈され、多くのトレーダーがエントリー。その後、価格は10pips以上の反発を見せました。
このように、テクニカル分析における「集団心理の可視化」として、プライスアクションは大きな意味を持ちます。
裁量トレードの中核としての活用
インジケーターによるルールトレードよりも、裁量の要素が強いプライスアクション分析。判断力や経験値が求められる分、継続的に活用していく中で「自分だけのエントリーポイント」が見えてくることもあります。
初心者は、まず「この形が出たら注目」というテンプレートを決めて、デモトレードなどで繰り返し観察するのが効果的です。
まとめ:両方が有効だからこそ機能する
プライスアクションが有効とされる理由は、「多くのトレーダーが見ているから」と「実際に需給が反転しているから」の両方が影響しています。
そのため、単に形だけを頼るのではなく、その形が出現した「文脈(チャートの状況や位置)」を理解しながら活用することが、プライスアクションを最大限に活かすポイントとなります。

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