PTS取引と平均取得単価の関係とは?同じ銘柄を1日で複数回売買したときの注意点

株式

株式投資をしていると、同じ銘柄を1日に何度も売買することがあります。特にPTS(私設取引システム)も使っている場合、「平均取得単価が思っていたのと違う」と感じることがあるかもしれません。この記事では、平均取得単価がどうやって計算されるのか、PTS取引との関係、そして売買時の注意点について詳しく解説します。

平均取得単価とは?

平均取得単価とは、ある銘柄を複数回にわたって購入したときに、全体の取得コストを合計し、それを保有株数で割った値です。この平均単価は、保有株の「簿価」として扱われ、売却益・損の計算にも用いられます。

たとえば、1000円で100株買ってから、1300円で100株追加購入した場合、平均取得単価は(1000×100 + 1300×100)÷200 = 1150円になります。

PTS取引も平均取得単価に影響する

PTS取引も、通常の取引時間外であっても同じ口座・同じ銘柄の「取引履歴」に組み込まれます。つまり、15:00以降に行われたPTSでの購入も、当日の平均取得単価の計算に含まれます。

「PTSは別扱いで、平均単価に影響しないのでは?」と思われる方もいますが、証券会社の多くは「当日中に約定された取引」はすべてまとめて管理しており、そのため昼の売買と夜間のPTS取引も合算されて平均取得単価が計算されます。

売買と平均単価の関係に注意すべきタイミング

たとえば以下のようなケースでは注意が必要です。

ケース1:午前中に1000円で買い→その後1100円で売り→夜にPTSで1300円で買い戻し。
この場合、保有している株は1300円で買ったはずですが、証券会社の表示上は平均取得単価が1150円になることがあります。これは昼の買いと夜の買いが「当日中の保有履歴」として一体管理されているからです。

ケース2:1日で複数回売買し、最終的にポジションを持ち越したとき
このとき、損益や税金の計算も含めて、売買履歴と平均単価のズレに注意が必要です。

平均取得単価を管理する方法と対策

証券会社の取引画面で表示される「平均取得単価」は、証券会社独自の計算方式に基づくため、自分でExcelなどで記録しておくと、より正確な売買判断が可能になります。

また、証券会社によっては「当日中の売買は損益をリアルタイムで反映」「PTSは別建てで表示」といった独自仕様があることもあるため、利用している証券会社のヘルプページで確認するのがベストです。

初心者が知っておくべき注意点

  • PTSも通常取引と同様に平均取得単価に影響する
  • 証券口座上の「平均取得単価」は会計上の数字とは異なることもある
  • 短期売買を多用する場合は、自分でも損益管理を行うことが重要

特に損出しや節税目的で売買する場合、表示されている平均単価と実際のコストのズレが想定外の結果を招くこともあるため注意しましょう。

まとめ

PTS取引を含む1日内の複数回取引では、平均取得単価が意図しない形で変動することがあります。特に「PTSは別」と思い込んでいると、想定と違うコストで保有することになり、結果的に損失を招くこともあります。大切なのは、証券会社の仕組みを理解し、自分でも取得価格や損益を管理する意識を持つことです。初心者のうちは売買をシンプルに保ちつつ、ルールを一つひとつ確認していきましょう。

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