FX取引において「ロスカット」が発動されるタイミングは、自分の資産を守るためにとても重要な知識です。特に、ロスカット率やレバレッジの設定によってその価格が異なるため、事前に理解しておくことがリスク管理につながります。この記事では、レバレッジ1倍・ロスカット率80%という設定のもとで、どのような価格変動でロスカットが起きるのかをわかりやすく解説します。
ロスカットとは?仕組みと目的
ロスカットとは、FX業者が投資家の資金を一定の損失以上に減らさないために、自動的にポジションを決済する制度です。これにより、追加証拠金(追証)の発生を防ぐとともに、投資家の損失を限定します。
ロスカットは各業者によって設定が異なりますが、例えば「ロスカット率80%」とは、口座維持率が80%を下回った場合に自動的にポジションが決済されるという意味です。
実例で検証:1ドル130円で100万円分のドル円を買った場合
想定条件は以下の通りです。
- ドル円為替レート:1ドル=130円
- 購入金額:100万円(=約7,692ドル)
- レバレッジ:1倍(自己資金=必要証拠金)
- ロスカット率:80%
この場合、ロスカットが発動するのは評価額が100万円×80%=80万円になったとき。為替レートが下落し、保有しているドルの価値が80万円になる水準がロスカットラインです。
計算式は次の通りです。
必要なドル円レート = 80万円 ÷ 7,692ドル ≒ 104.00円
つまり、ドル円が104円を下回ったあたりでロスカットが発動することになります。
レバレッジの影響:倍率が変わるとロスカットも変わる
レバレッジを2倍・5倍・10倍などに設定すると、必要証拠金が減るため、ロスカットラインはより早く到達するようになります。つまり、レバレッジが高いほどリスクも高まるということです。
例えば、5倍のレバレッジなら証拠金は20万円で済みますが、80%のロスカット基準は16万円となり、わずか数円の値下がりでロスカットされる可能性があります。
ロスカットを回避するための実践的な対策
ロスカットの発動を回避するためには、以下のような対策が考えられます。
- 余裕のある証拠金を維持する:必要証拠金以上に資金を入れておくことで、ロスカットラインを遠ざけることができます。
- 損切りルールを明確にする:自分であらかじめ設定した損失幅でポジションを決済する習慣をつけると、想定外のロスカットを防げます。
- 為替レートの変動要因を把握する:経済指標や地政学リスクなど、相場を動かす要因を事前に学ぶことも重要です。
まとめ
FX取引においてロスカットは避けて通れないリスク管理手段です。レバレッジ1倍・ロスカット率80%という条件下では、1ドル130円で買ったドル円ポジションは104円程度でロスカットが発動します。これを理解したうえで、自分の資金力やリスク許容度に合った取引スタイルを選ぶことが、長く安定したトレードを実現する鍵となります。

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