株式投資を始めたばかりの方にとって、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)は重要な指標です。しかし、これらの指標がどのように株の価値を示すのか、そしてそれをどう解釈するべきかが分かりにくいこともあります。この記事では、PERとPBRが高い・低い場合に投資家としてどう考えるべきか、具体的な解説を行います。
PER(株価収益率)とは?
PERは企業の株価がその企業の1株あたり利益に対して何倍になっているかを示す指標で、株価が利益に対して割安か割高かを判断する材料となります。
例えば、PERが15倍というのは「株価がその企業の1株あたり利益の15倍で取引されている」ということです。一般的には、PERが高ければ株価が割高とされ、低ければ割安と考えられます。ただし、PERの適正値は業界や企業の成長性によって異なります。
PBR(株価純資産倍率)とは?
PBRは、株価がその企業の純資産に対して何倍で取引されているかを示す指標です。PBRが1倍以下の場合、株価が純資産よりも低い価格で取引されていることになります。
例えば、PBRが0.79倍であれば、株価はその企業の純資産の79%の価格で取引されているということです。PBRが1を下回る場合は、一般的に市場がその企業の資産価値を過小評価していると見ることができます。
PERが高く、PBRが低い場合の株の見方
質問にあるように、PERが120倍という非常に高い値で、PBRが0.79倍という値の場合、投資家はどのように判断すべきでしょうか?
PERが高いということは、その企業の株価が現在非常に高く、投資家がその企業に対して非常に高い成長を期待しているということです。しかし、PBRが低い場合は、その企業の資産価値が市場で過小評価されている可能性を示唆しています。
このような状態の企業は、将来的な成長性に対する強い期待がある一方で、現状の資産価値や安定性には懸念がある場合が多いです。成長株を狙う投資家には魅力的に映るかもしれませんが、慎重に分析する必要があります。
PERとPBRを活用した株の選び方
PERとPBRを使って株式投資を行う際には、単独の指標で判断するのではなく、複数の指標や要素を組み合わせて総合的に判断することが大切です。
例えば、PERが高くても、その企業が将来的に大きな成長を遂げる可能性が高い場合、その企業の株を購入することは合理的です。しかし、成長性に疑問がある場合や、業績が予想よりも悪化するリスクが高い場合には注意が必要です。
買い時か静観かの判断基準
PERとPBRの値を基にして「買い時か静観すべきか」を判断する際には、企業の成長性や業界の動向、他のファンダメンタルズ(財務諸表や経営戦略)を合わせて考えることが重要です。
例えば、PERが高い企業が成長性を証明し、業界全体が拡大している場合、長期的に見ると「買い時」と考えることもできます。一方で、成長性に疑問がある場合や、業績の下方修正が予想される場合には静観する方が良いかもしれません。
まとめ
PERとPBRは株式投資の重要な指標ですが、それだけで投資判断を下すのは不十分です。PERが高くPBRが低い株は、成長性に対する高い期待と資産価値への過小評価を示しています。そのため、投資家は企業の成長性、業界の動向、財務状況を総合的に判断し、リスクを理解した上で投資を行うべきです。
最終的な投資判断は、企業の将来性とリスクを見極めることが大切です。あくまで指標はそのための手段に過ぎないことを意識しましょう。
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