eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)はリターンが少ない?15年間積立した場合の現実的な資産推移を解説

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つみたてNISAやiDeCoで人気の投資信託「三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、低コストかつS&P500に連動するファンドとして、投資初心者から上級者まで幅広く利用されています。一方で、「本当に増えるの?」「リターンが少ないんじゃないの?」という疑問を持つ方も少なくありません。今回は、このファンドに毎年積み立てた場合に期待できるリターンについて、現実的な数字をもとにシミュレーションしながら分かりやすく解説します。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の基本情報と強み

この投資信託は、米国の代表的な株価指数「S&P500」に連動する運用を目指しています。信託報酬は年率0.09372%(2024年時点)と非常に低コストで、インデックスファンドとしてのパフォーマンスは極めて高水準です。

また、純資産総額も3兆円を超えており、多くの投資家に支持されていることから運用面での安心感もあります。米国経済全体に分散投資する形になるため、個別銘柄よりもリスクが抑えられるのも魅力の一つです。

過去のリターンから予想される将来のリターン

過去約30年のS&P500指数の年平均リターンは、おおよそ6〜8%前後で推移しています。インフレや為替の影響を考慮しても、年率5%程度を「控えめな見積もり」として想定することができます。

この前提で、仮に「毎年40万円を15年間積み立てる」とした場合(年間上限はつみたてNISAと同水準)、以下のようなシミュレーションが成り立ちます。

想定年利 積立年数 総投資額 想定運用益 最終評価額
3% 15年 600万円 約170万円 約770万円
5% 15年 600万円 約290万円 約890万円
7% 15年 600万円 約440万円 約1,040万円

このように、「控えめなリターン」でもしっかり資産形成できることがわかります。特に米国株式は、短期的な暴落はあっても長期で見れば右肩上がりの傾向が強いため、15年以上の運用ではリターンが安定してくる傾向があります。

リターンが「少なく見える」理由と誤解

積み立て投資は、一攫千金を狙う短期投資とは異なり、「資産がゆっくり増える」ことを前提に設計された手法です。そのため、最初の数年は増えた実感がわきにくく、「思ったほど増えない」と感じる人も多いです。

しかし、運用が長期になるにつれて「複利」の効果が大きくなります。10年を超えた頃から運用益が運用益を生むフェーズに入り、資産は加速度的に増加していきます。これが積み立て投資の最大の武器です。

現実的な注意点とリスクの把握も重要

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、優れた商品であることは間違いありませんが、以下のような点には注意が必要です。

  • 米国市場が不調に陥る年もある(例:2008年、2022年)
  • 為替リスク(円高局面では円ベースでのリターンが目減りする)
  • 長期保有に耐えうるメンタルとライフプランの見直し

したがって、過去の成績に過度な期待をせず、「少なくとも年3〜5%のリターンを想定して続ける」という堅実な戦略が有効です。

まとめ:eMAXIS Slim S&P500は「堅実なリターン」を求める人に最適

「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、急激なリターンこそないものの、15年という長期運用においては着実な資産形成が期待できる投資信託です。毎年積み立てを行い、時間と複利の力を味方につけることで、将来的には大きな果実を得られる可能性が高いです。「リターンが少ない」と感じる前に、投資の本質である「長期・分散・継続」の大切さを意識して、地に足のついた資産運用を続けていきましょう。

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