株式投資において「VWAP(ブイワップ)」という言葉を目にすることがあります。これは機関投資家なども重視する重要な指標の一つで、チャート上にも表示されることが多いため、知っておくと売買の判断に役立ちます。この記事では、VWAPの意味や計算方法、見方や使い方、そして実例を交えてわかりやすく解説します。
VWAPとは何か?その意味をやさしく解説
VWAPとは「Volume Weighted Average Price(出来高加重平均価格)」の略で、ある期間中の取引価格に出来高(売買の量)を加味して平均した価格です。その日の取引において、平均してどの価格で売買が成立していたかを示す数値です。
単なる価格の平均ではなく、「よく売買された価格帯はより重視される」ため、相場全体の流れをつかむ指標として使われます。特に短期トレードやデイトレードでは、このVWAPが売買の基準として非常に参考にされています。
VWAPの計算方法と数値の見方
VWAPの計算式は次のようになります。
VWAP = (各価格 × 出来高)の合計 ÷ 総出来高
たとえば、ある株式が以下のように取引されたとします。
- 100株 × 2600円
- 200株 × 2620円
- 300株 × 2630円
このとき、VWAPは(100×2600+200×2620+300×2630)÷(100+200+300)=約2621.19円になります。まさに「よく取引された価格帯を反映する平均価格」です。
実例:VWAP 2621.1861はどう解釈すべき?
たとえば、三菱地所の株価が2609円で、VWAPが2621.1861円と表示されていた場合、次のように読み取れます。
- 現在の株価(2609円)はVWAP(2621.1861円)より低い
- つまり、「平均的な取引価格よりも安く買える状態」であると判断できます
- 逆に、株価がVWAPより高い場合は「平均より高値で買う」状態となります
「1861」という部分は小数点以下4桁までの精度を示しているだけで、「1861円」という意味ではありません。2621.1861円がVWAPの1円未満の数値も含めた正確な値を表しているのです。
VWAPをどう活用するか?投資家の戦略例
VWAPは、以下のような活用法が一般的です。
- 株価がVWAPより下回っていれば、買い時と判断されるケースが多い
- 株価がVWAPより上回っていれば、利益確定や見送り判断がされることも
- 機関投資家はVWAPに近い価格での売買を目指す(市場への影響を抑えるため)
短期売買では、VWAPを基準に「順張り」や「逆張り」戦略を取ることもあります。たとえば、VWAPを上抜けたタイミングを買いのシグナルと見る手法などがあります。
VWAPの注意点と他の指標との併用
VWAPは便利な指標ですが、万能ではありません。たとえば、出来高が極端に偏っている場合、VWAPの値が実際の市場心理とズレることもあります。また、長期投資には向かない短期指標であることにも注意が必要です。
そのため、移動平均線・RSI・MACDなど他のテクニカル指標と併用することで、より信頼性の高い判断ができるようになります。
まとめ:VWAPを正しく理解して投資判断に活かそう
VWAPは「その日の相場の重心」を示す非常に重要な指標であり、デイトレードや短期売買における強力な味方です。今回の例である三菱地所の株価2609円に対しVWAPが2621.1861円である場合、それは「平均より安く買えている状態」であると解釈できます。
株式投資で重要なのは、指標の意味を正しく理解し、冷静に判断を下すことです。VWAPをうまく活用し、よりスマートな投資判断につなげていきましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント