積立NISAで途中売却と再投資は得か損か?保有し続けた場合との違いを徹底解説

資産運用、投資信託、NISA

積立NISAは長期投資を支援する制度として設計されていますが、途中で売却して再投資するのと、そのまま20年間保有し続けるのとでは、最終的に得られる金額に違いがあるのでしょうか?今回はこの疑問に対し、投資の基本と実例を交えながら解説していきます。

積立NISAの基本と非課税期間

積立NISAでは、年間40万円までの投資に対して最長20年間の非課税期間が与えられます。この非課税枠は売却しても復活せず、一度使うと再利用はできません。たとえば、2022年に積み立てた40万円分の非課税枠は2041年末まで非課税となり、2025年に途中売却してもその枠は消えます。

つまり、途中で売却しても枠が再利用できないため、再投資分は新しい年の枠で積み立てる必要があります。

途中売却と再投資のメリットとリスク

途中で売却して再投資することでタイミングを見て運用益を最大化しようとする戦略があります。例えば、急激に上昇した時点で利益確定し、その後下落時に買い戻すことで、より多くの口数を取得できます。

しかし、これは「タイミング投資」となり、相場の読みが外れると逆に損をする可能性があります。また、非課税期間がリセットされないため、再投資分は新たに非課税枠を使用することになります。

20年間保有し続けるメリット

積立NISAの最大のメリットは、「時間による複利効果」と「非課税期間の最大活用」です。例えば、100万円を年率5%で20年間運用すると、約265万円になります(複利計算)。この運用益165万円が全額非課税になるのは大きな魅力です。

また、相場の短期的な上げ下げに惑わされず、精神的にも安定して長期的な資産形成が可能です。

実例:途中売却vs.保有し続ける場合

例1:途中で売却し、再投資する

  • 2025年に100万円が120万円に成長→売却
  • 2026年に再投資し、そこから年率5%で15年間運用
  • 最終的に約250万円(再投資のタイミング次第で前後)

例2:売却せず20年間そのまま保有

  • 年率5%で20年後:約265万円

この差は、売却タイミングと再投資の成否に大きく左右されます。運よく安値で買い戻せば差は縮まりますが、多くの場合、保有し続けた方がリスクも少なく結果も安定します。

再投資時の注意点

再投資する場合、その年の非課税枠が残っているか、もしくは新NISAで積み立て枠を使えるか確認が必要です。また、再投資分も新たな20年間の非課税期間が始まる点はメリットでもあります。

ただし、売却時期と再投資タイミングにより大きく結果が異なるため、明確な戦略がない限りは基本的に保有継続が推奨されます。

まとめ

積立NISAでの途中売却と再投資は、タイミングによって得をすることもありますが、非課税枠の再利用ができない点やタイミング投資の難しさを考慮すると、20年間の保有継続が基本的には有利です。特に投資初心者や安定を重視する方には、長期保有で複利効果を最大化する方が適しているといえるでしょう。

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