株式投資において、「利益が出た株をできるだけ有利な価格で売却したい」と考えるのは当然のことです。楽天証券では夜間でも株を売買できるPTS(私設取引システム)取引が提供されていますが、「終値で売れるのか?」「米国市場の影響は?」といった疑問も多く聞かれます。この記事では、楽天証券における夜間取引の仕組みと注意点をわかりやすく解説します。
夜間に株を売るには?楽天証券のPTS取引とは
楽天証券では、通常の東京証券取引所(東証)の取引時間外でも、SBIジャパンネクスト証券が運営するPTS市場を利用して売買が可能です。これがいわゆる「夜間取引」にあたります。
具体的には、以下の2つの時間帯で取引ができます。
- デイタイム・セッション(8:20~16:00)
- ナイトタイム・セッション(17:30~23:59)
ナイトタイム・セッションでは、米国市場の動向を受けて日本株の値動きが変動することもあり、「終値」とは異なる価格で売買が成立する可能性があります。
「終値」で売却されるわけではない理由
夜間のPTS取引では、当日の日中取引(東証)の終値とは関係なく、リアルタイムで需給に応じて価格が決定されます。つまり、「終値=売却価格」にはなりません。
たとえば、東証で15:00に1,000円で引けた銘柄が、夜間のPTSでは980円で売られているケースもあります。逆に、米国市場が好調な影響でPTS価格が上昇することもあります。
米国市場の影響はPTS価格にどう反映されるか
夜間取引中(特にナイトセッション)は、米国市場の開場時間と重なるため、ダウ平均やナスダック指数の動向が直接影響することがあります。
投資家心理がリスクオフ(株売り)に傾くと、PTSでも売り注文が増加し、価格が下がりやすくなります。一方、好材料があれば買い意欲が強まり、価格が上昇する可能性もあるため、PTSでの売却タイミングには慎重な判断が求められます。
売却する際の注文方法と注意点
楽天証券でPTS取引を行う場合、注文方法は通常の現物取引と似ていますが、以下の点に注意が必要です。
- 注文種別:成行または指値が選べる
- 対象銘柄:PTSに上場している銘柄のみ
- 注文受付時間:17:15以降にナイトセッションが有効
特に成行注文の場合、価格が急変動すると想定外の安値で約定するリスクがあるため、基本的には指値注文が推奨されます。
夜間に売却するメリットとリスク
夜間取引のメリットは、米国市場などを踏まえた「より柔軟な取引対応」ができる点にあります。日中に仕事などで取引時間が取れない方にとっては特に便利です。
一方で、参加者が少ないため板が薄く、流動性が低い=希望通りの価格で約定しづらいというデメリットもあります。また、PTSでは売買高が少ない銘柄も多いため、価格のブレが大きくなる傾向にあります。
まとめ:夜間売却=終値ではない、PTS価格を必ず確認しよう
楽天証券における夜間売却は、PTS市場での価格に基づいて売買が成立します。そのため、当日の日中の終値で売れるとは限らず、リアルタイムの需給に応じた価格が適用される点に注意が必要です。
売却の際は、PTSの取引画面で最新の価格と出来高を確認し、可能な限り指値での注文を行うことで、リスクを抑えた取引が可能になります。市場の動きに合わせて柔軟に対応しながら、戦略的な売却を行いましょう。

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