物価に関する問題を解くためには、経済学の基本的な概念や定義を理解しておくことが重要です。この問題では、物価に関するさまざまな記述について、どれが妥当かを選ぶことが求められています。以下では、それぞれの選択肢について解説し、正しい選択肢を明らかにします。
1. 消費者物価の定義
選択肢1は誤りです。消費者物価指数(CPI)は、消費者が小売段階で購入する財やサービスの価格を平均したものであり、サービスの価格や公共料金も含まれます。したがって、「サービスの価格や公共料金は含まれていない」という記述は誤りです。
消費者物価は、日常生活における価格変動を示す指標としてよく使われます。食品や衣類、家電などの商品の価格だけでなく、教育や医療、公共料金などのサービスも含まれることに注意が必要です。
2. 企業物価とその範囲
選択肢2は誤りです。企業物価指数(PPI)は、企業間で取引される商品やサービスの価格を平均したものであり、原材料や中間財などの価格も含まれます。しかし、「外国からの輸入品は含まれていない」という記述は誤りです。企業物価には、輸入品を含むことが一般的です。
企業物価は、企業の生産活動における価格の変動を示す指標で、国内外の取引価格が反映されます。
3. インフレーションの原因
選択肢3は正しいです。インフレーションは物価が持続的に上昇する現象を指し、その原因の一つとして、総需要が総供給を上回る「ディマンド・プル・インフレーション」があります。需要の増加に対して供給が追いつかないと、価格が上昇します。
他にも、コストプッシュインフレーション(供給側のコスト上昇による物価上昇)もありますが、ディマンド・プル・インフレーションは一般的な原因の一つです。
4. スタグフレーションとは
選択肢4は誤りです。スタグフレーションは、経済が不況にありながら物価が上昇する現象を指します。1990年代初頭のバブル経済においては、スタグフレーションは見られませんでした。バブル経済では、むしろ需要が供給を上回り、物価が上昇していたため、スタグフレーションとは異なります。
スタグフレーションは、需要が停滞しているにもかかわらず、供給側のコスト増加などで物価が上がる状況です。
5. デフレスパイラルの説明
選択肢5は正しいです。デフレスパイラルは、物価の下落と景気の悪化が悪循環に陥る現象を指します。物価が下がると企業の利益が減少し、雇用が減り、消費が落ち込むという負の連鎖が進行します。
デフレスパイラルは、経済が不況に陥った際に発生する可能性があり、特にデフレーションが長期間続くと、このような現象が進行することがあります。
まとめ
今回の問題では、物価に関する基本的な経済学の知識を理解することが求められました。正しい選択肢は3番と5番であり、その他の選択肢は誤りです。物価に関する知識を深めることで、経済の動向をよりよく理解することができます。

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