新しいNISA制度では、つみたて投資枠と成長投資枠を合計して、生涯で1,800万円まで非課税で投資できる仕組みになりました。しかし「いつ自分がその上限に達するのか分かりづらい」という声も多く聞かれます。特にSBI証券などの主要ネット証券では、画面上に元本累計が明示されていないため、混乱する人も少なくありません。この記事では、元本の確認方法や、非課税枠到達後の対応について詳しく解説します。
SBI証券で元本1800万円までの到達を確認する方法
SBI証券では、「保有商品一覧」や「取引履歴」から各商品の投資元本や累計買付額を個別に確認できます。具体的には、取引画面の「明細」や「買付金額」欄に注目することで、積立額の合計がわかります。
ただし、一目で現在の元本総額(つみたて投資枠+成長投資枠の合計)が表示される機能はまだ未整備です。したがって、「評価額 - 評価損益」を計算するか、定期的にエクセル等に記録しておくことで累計を管理する方法が有効です。
非課税枠1800万円に到達するとどうなる?
1800万円の非課税枠は、「買付時点の元本累計」によって管理されます。したがって、利益や損失は非課税枠のカウントには関係ありません。
非課税枠に達した後は、それ以上の買付はできなくなり、NISA口座からの新規投資が停止されます。ただし、保有商品は引き続き非課税で運用され、売却してもその利益に課税されることはありません。
1800万円達成後の運用選択肢
元本が1800万円に達した場合、その後の戦略は人それぞれです。以下のような対応が考えられます。
- 売却して再投資:売却するとその分の非課税枠が翌年復活するため、枠を再活用できます(ロールオーバーとは異なります)。
- NISA以外の口座で継続:特定口座などで追加投資を行い、NISA口座とは別に運用益を狙う。
- 静観して値動きを見守る:既に保有している資産を売却せずそのまま運用し続ける。
長期投資を続けたい方にとっては、「売却→再投資」が魅力的な選択肢になります。
非課税枠オーバー時にうっかり買い付けたらどうなる?
非課税投資枠を超えての買付は、自動的に課税口座(特定または一般)に振り分けられます。NISA枠内での買付を希望する場合は、事前に残り枠をしっかり把握し、無理のない設定を心がけましょう。
また、非課税枠ギリギリの投資を行うと、ボーナス設定や増額設定により思わぬオーバーが発生する可能性があるため、設定の見直しも重要です。
投資枠の進捗を見える化する方法
視覚的に投資枠の進捗を把握したい場合は、SBI証券のアプリ「SBI証券アプリ」や、「NISA枠管理シート」を使って、自分で累計を記録する方法があります。
エクセルやGoogleスプレッドシートで以下のように管理すると便利です。
年月 | 積立額 | 累計 |
---|---|---|
2024年1月 | 50,000円 | 50,000円 |
2024年2月 | 50,000円 | 100,000円 |
このようにすれば、いつ非課税枠に達するかの予測も立てやすくなります。
まとめ:枠管理は自分の手で可視化しよう
新NISAの非課税枠は非常に魅力的な制度ですが、1800万円という大きな金額に到達したときの管理は意外と煩雑です。SBI証券では現在、元本累計を一目で確認する手段がなく、自分で記録・計算する必要があります。
達成後の対応についても、再投資か静観か、特定口座の活用など戦略は様々です。目的に応じた柔軟な運用が求められるでしょう。

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