近年、ゴールド(金)の価格が過去最高水準に達する場面が何度もあり、投資家の注目が集まっています。「ゴールドはまだ上がるのか?」という問いは、多くの投資家が直面するテーマです。本記事では、金価格の今後の見通しを判断するうえで押さえておきたいファンダメンタルズやテクニカル分析、過去の事例、リスク要因などを多角的に解説します。
ゴールド価格の変動要因とは?
金価格の動きは、他の資産と異なり多様な要素に影響されます。代表的な要因は以下の通りです。
- インフレ率の上昇
- 中央銀行の金利政策(特に米FRB)
- 地政学的リスク(戦争、政変など)
- ドルの強弱(ドル安なら金高)
- 実需(宝飾・工業用途・中央銀行の買い)
特に2020年以降は、パンデミック、ウクライナ紛争、インフレの加速などが重なり、ゴールドの安全資産としての価値が再認識されました。
直近の金価格の推移と市場の見方
2024年末には1トロイオンス=2300ドルを突破し、史上最高値を更新する場面もありました。その背景には、FRBの利上げ停止観測や米国債の信認不安、さらに中国・ロシアなどの中央銀行による大量の金購入があります。
一方で、金利が高止まりした場合や、経済が安定化してリスク資産が選好されると、金の魅力は一時的に低下する可能性もあります。したがって、上昇トレンドであっても短期的な調整局面には注意が必要です。
テクニカル的に見た金価格のトレンド
チャート上では、金価格は長期的に見て上昇チャネルを維持しており、200日移動平均線を下回らない限りは強気トレンドが続くと見る専門家もいます。特に2300ドル台をしっかり超えて定着すれば、次の節目として2500ドルが意識されるでしょう。
また、日足・週足レベルでの三角持ち合いの上抜けなどがあれば、短期的に強い上昇が見込まれる局面もあります。
実例:ゴールドETFと現物購入の動き
2023年後半から2024年にかけて、米国をはじめ世界各国で「SPDRゴールド・シェア(GLD)」などの金ETFへの資金流入が増加しました。日本国内でも、純金積立や地金購入をする個人投資家が増えており、安全資産としてのニーズが強まっていることがわかります。
たとえば、金価格が1グラム=10,000円を突破した2024年春には、田中貴金属や楽天証券での純金購入が前年比20%以上伸びたといったデータもあります。
今後の見通しと注意点
将来的に金価格が上がる可能性は十分ありますが、以下のようなリスクにも注意が必要です。
- FRBの予想外の金融引き締め再開
- 経済回復によるリスク資産への資金シフト
- ドル高・円安が進行し、円建てでは割高になる可能性
また、金は利子や配当を生まないため、長期保有の際はインフレ調整後の実質リターンに着目することが重要です。
まとめ:金価格は中長期で上昇の余地あり、だが冷静な判断が必要
「金はまだ上がるのか?」という問いに対して、結論としては“可能性は高いが、短期的な上下動に注意しながら”というスタンスが現実的です。
世界情勢の不安定さ、中央銀行の金購入継続、インフレリスクなどを考慮すれば、金の保有は有効な分散投資手段となります。ただし、相場は常に変動するため、価格だけにとらわれず、自分のリスク許容度と資産配分を見直しながら判断することが何よりも重要です。

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