MetaTrader 5(MT5)には、損失を抑えつつ利益を最大化できる便利な機能「トレイリングストップ(トレール注文)」が搭載されています。この記事では、トレイリングストップの基礎知識から、実際のMT5での入力手順、そして活用時の注意点までを丁寧に解説します。
トレイリングストップとは?
トレイリングストップは、相場が有利な方向に進んだ際に、設定した一定の距離を保ちながらストップロス(損切りライン)を自動で引き上げ(または引き下げ)てくれる機能です。ポジションが含み益状態になると、その利益を追いかけるようにストップラインが移動します。
たとえば買いポジションを保有していて、価格が上昇する場合に、ストップロスがその価格に連動して上方に移動します。これにより利益確定を自動化しつつ、損失のリスクも抑えられるのが特徴です。
MT5でのトレイリングストップ設定手順
以下の手順で簡単にトレイリングストップを設定できます。
- ポジション保有中に「ターミナル」ウィンドウを開きます。
- 「取引」タブ内にある対象ポジションを右クリックします。
- 表示されたメニューから「トレイリングストップ」を選択。
- さらに設定したいpips数(例:15ポイント=1.5pipsなど)を選択、または「カスタム」から任意の数値を入力。
- これで設定完了。価格が設定pips以上に動いた場合、自動でストップロスが更新されます。
なお、トレイリングストップはクライアント側(端末)で動作するため、MT5が起動している必要があります。
トレール幅の設定の考え方
狭すぎるトレール幅は、わずかな価格の揺れで利確されてしまう可能性があります。一方で、広すぎると反転時に利益を逃すリスクも。トレードする通貨ペアのボラティリティや時間軸に応じて適切な幅を選ぶことが重要です。
例として、1時間足でトレードする場合は「30〜50ポイント(3〜5pips)」、5分足なら「10〜20ポイント(1〜2pips)」などが目安となります。
トレイリングストップの実例
たとえば、USD/JPYを145.00円で買い、15ポイントのトレイリングストップを設定したとします。価格が145.30円まで上昇した時、ストップロスは145.15円に自動で引き上がります。その後、価格が145.50円に到達すればストップは145.35円に。
つまり、価格が反転し145.35円に戻った段階で、自動的に利益確定が行われます。手動で利確しなくても、一定の利益は確保されるのが大きな魅力です。
トレイリングストップを使う際の注意点
- MT5を起動した状態でないと動作しない(VPSを使えば常時監視可能)
- スプレッドが広いとストップが意図せず動作するリスクあり
- 短期売買ではノイズにより早期決済される場合がある
これらの注意点を理解した上で使えば、トレイリングストップは非常に強力なツールになります。
まとめ:トレイリングストップは初心者にも有効なリスク管理機能
MT5におけるトレイリングストップは、利益を伸ばしながらリスクを最小限に抑えるための重要な機能です。使い方さえ理解すれば、裁量トレードの効率が飛躍的に向上します。
日々のトレードで「いつ利確すべきか迷う」「反転で利益が吹き飛ぶ」と感じる方にこそ、トレイリングストップを取り入れてみる価値があります。

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