楽天証券で米国株を売買していると、売却後に表示される「実現損益」と、実際に手にする円貨の金額にズレを感じたことはありませんか?特に外貨決済を選んだ場合、その差異は為替レートの動きに起因していることが多いです。本記事では、実現損益の仕組みと為替差益の扱いについて、具体例を交えてわかりやすく解説します。
実現損益とは?楽天証券における基本的な考え方
「実現損益」とは、保有していた株式などの資産を売却し、確定した損益のことを指します。楽天証券では、米国株を売却した際、外貨決済でも円換算の実現損益が表示されますが、これは売却時点の為替レートに基づいて自動計算されます。
例えば、米ドル建ての株式を売却した際に、1ドル=145円で計算された場合、外貨のまま受け取っても「実現損益」にはその時点での換算値が反映されます。
為替差益は実現損益に含まれない
実は、売却後にドルを保有し続けて円に戻すタイミングを調整したとしても、その為替差益は「実現損益」には含まれません。その理由は、証券取引で確定する損益と、為替の売買益は別々のカテゴリとして扱われるからです。
つまり、楽天証券に表示される実現損益は、あくまで株式売却時点での円換算値で固定されており、外貨預かり金を後日円転した際の為替益(あるいは損)は別の取引として計上されます。
具体例:売却タイミングと円転タイミングが異なる場合
例:米国株を売却して1,000ドルの利益が出たとします。売却時の為替が1ドル=145円だった場合、実現損益は「145,000円」と表示されます。
ところが、この1,000ドルを3日後に1ドル=148円のタイミングで円転した場合、受け取る円貨は「148,000円」になります。この3,000円の差額は、為替差益ですが、これは実現損益の表示とは無関係で、楽天証券では別枠で管理されています。
税務上の扱いにも注意が必要
この為替差益は、個人の取引であっても「雑所得」として扱われる可能性があります。通常の株式取引の譲渡益とは異なる区分になり、確定申告の際に別途申告が必要になるケースもあります。
たとえば、年間で為替差益が20万円を超える場合、確定申告の対象になります。為替の利益を狙ってタイミングを調整するのは戦略として有効ですが、税務面の理解も重要です。
楽天証券の取引明細と照らし合わせて確認する方法
楽天証券では、外貨建ての売却後に「取引履歴」や「入出金明細」「為替履歴」などを確認することで、株式売却による利益と、後日の円転による金額を別々に追跡できます。
まとめ:表示される「実現損益」と実際の入金額は一致しないことがある
楽天証券における実現損益は、売却時点での為替を用いて円換算されているため、後日円に戻すタイミングによって増減する為替差益は含まれません。この差異を理解しておくことで、混乱や誤解を避け、より戦略的な資産運用が可能になります。
また、為替差益の扱いは税務にも影響するため、年末の取引履歴や残高のチェックも忘れずに行いましょう。

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