FX取引における「指値」や「逆指値」はリスク管理や利確の基本ですが、初心者のうちは注文の設定ミスや約定結果に混乱しやすいものです。今回は、買いポジションに対する指値・逆指値注文をしたつもりが、意図せず売りポジションが増えてしまったケースをもとに、指値・逆指値の正しい使い方と注意点をわかりやすく解説します。
指値・逆指値の基本を理解しよう
まずは注文の基本を確認しましょう。
- 指値(リミット)注文:指定価格以上で売りたい or 以下で買いたい時に使う。
- 逆指値(ストップ)注文:指定価格以下で損切り売り or 指定価格以上で買いエントリーなど、損失回避・トレンド順張りに使う。
どちらも「新規注文」と「決済注文」があるため、自分の保有ポジションに応じて注文種別を正しく選ぶことが重要です。
間違いやすい「決済注文」と「新規注文」の違い
FXでは「売り注文」と一口に言っても、決済売りと新規売りがあります。
- 決済売り:保有中の買いポジションを手仕舞う
- 新規売り:売りポジションを新たに建てる
アプリやツールによっては、注文の種類(新規or決済)を明示的に指定する必要があります。成行でポジションを建てた後、手動決済では「売り決済」ボタンがあるため混乱しづらいのですが、指値・逆指値を手動で入れる場合、ツールが自動判別してくれないと「新規売り注文」扱いになってしまうことがあります。
事例に見る混乱の原因
今回の事例では、140.10円で買い建てたあとに、
- 指値売り:140.30円(利確)
- 逆指値売り:140.00円(損切り)
を手動で注文した結果、価格がどちらも通過したのにポジションが増加してしまったというケースです。
これは、注文が「新規売り注文」として認識されたため、保有ポジションとは無関係に新たな売りポジションが建てられてしまったのが原因と考えられます。
防止策:OCO注文やIFDを活用しよう
こうしたミスを避けるためには、以下の注文方法が有効です。
- OCO注文:指値と逆指値を同時に出し、一方が約定すればもう一方が自動キャンセルされる。
- IFD注文:新規注文が約定したら、あらかじめ指定した決済注文が自動で出される。
これらの注文形式は、決済用注文であることが明示されており、自動的に建玉と紐づくため、誤って新規建てを増やしてしまうリスクを大幅に減らせます。
FXアプリやツールの仕様に注意
ツールによっては、注文時に「新規」か「決済」かの区別が必要です。たとえば、取引画面に「決済注文」「両建て」などの項目がある場合は、その設定を確認しておきましょう。
スマホアプリでは誤操作が起きやすいため、注文時は必ず「決済注文として入っているか」をチェックするクセをつけましょう。
まとめ:注文の種別とツールの特性を理解することが重要
FX取引では、指値・逆指値の設定ミスが大きな損失に繋がることもあります。今回のようなポジション混乱を防ぐためには、
- 注文の「決済」or「新規」の区別を意識する
- OCOやIFD注文などを活用して安全に取引する
- 使用しているアプリやツールの仕様を理解しておく
ことが大切です。経験を積みながら、徐々にツールの操作にも慣れていきましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント