「為替が不利に動いたはずなのに資産額が増えている」という状況は、一見矛盾しているように感じるかもしれません。しかし、投資商品によってはこのようなことが起こり得ます。本記事では、為替と投資商品の価格変動の仕組み、そして評価額が増えて見える理由について詳しく解説します。
為替レートと評価額の関係を理解しよう
外国為替(為替レート)は、投資商品の円換算評価額に大きく影響します。たとえば米ドル建ての資産を保有している場合、円高(1ドル=157円→146円など)が進むと、本来は評価額が減少する方向に働きます。
しかし、為替以外の要因が大きく影響している場合、為替が不利に動いたとしても評価額が上昇することはあり得ます。たとえば、米国株や米国債などの価格が大きく上昇した場合などです。
投資商品自体の価格変動が要因の可能性
たとえば、あなたが米ドルで米国株式ファンドを購入していた場合、株価自体が上昇すれば円換算評価額が増えることがあります。為替差損を補って余りあるほど基準価額が伸びていれば、結果として円評価額は上昇します。
例:
・1ドル=157円のときに5,100ドル分(約80万円)を購入
・後日、為替は1ドル=146円に円高
・しかし保有商品が20%上昇し、6,120ドル相当に
・6,120ドル×146円=約89.8万円 → 為替に反して評価額は増加
為替差と価格変動の両面でチェック
資産の評価額を確認するときは、「為替だけを見る」のではなく、投資商品そのものの価格変動(株式・債券など)と、為替差損益の2つを同時に考慮することが重要です。
証券会社の評価額表示は通常、「時価×現在の為替レート」で自動計算されており、商品が成長すれば為替が不利でも増えて見えるという仕組みになっています。
評価益か為替差損益かを証券口座で確認
多くのネット証券や銀行の投資口座では、「時価評価額」「含み益(または損)」「為替差益(または損)」が個別に確認できるようになっています。
この表示を活用することで、「なぜ評価額が上がっているのか」「どれくらいが為替の影響か」が明確に分かります。確認方法がわからない場合は、証券会社のFAQやサポートに問い合わせると丁寧に教えてくれます。
まとめ:為替だけでなく商品の価格も見よう
1ドル157円から146円に円高になったのに評価額が増えたのは、「保有している投資商品の価格上昇」が為替の不利な影響を上回った可能性が高いです。特に米国株などは急騰することも多く、そういった場面ではよく起こる現象です。
投資においては為替と価格の両方を意識して資産状況を確認することが、混乱を防ぎ、正しい判断をするための第一歩です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント