老後資産形成を真剣に考える30代が増えている中、「30歳で500万円をS&P500に投資し、60歳まで放置したら5000万円になる」という話を耳にしたことがある人も多いでしょう。本記事では、このような“10倍説”が現実的なのかどうかを、根拠あるデータや過去の実績をもとに検証していきます。
そもそもS&P500とは何か?
S&P500とは、アメリカの代表的な株価指数の一つで、アップルやマイクロソフトなど米国を代表する500社の株で構成されています。歴史的にも世界の株式市場の中で安定的かつ高いリターンを出してきたインデックスです。
例えば、過去30年の平均年間リターン(年率)は約7〜10%(インフレ調整前)とされており、世界中の投資家がS&P500を資産形成の軸にする理由はここにあります。
500万円→5000万円になるには何%の利回りが必要?
30年で資産が10倍になるには、複利でどれほどのリターンが必要なのかを計算すると、次のようになります。
500万円 × (1 + r)30 = 5000万円 の式を解くと、必要な年利は約8.0%です。
つまり、S&P500が年平均8%で推移すれば、理論上500万円が30年後に約5000万円になる計算です。
S&P500の過去実績と将来見通し
過去30年間(1993〜2023)のS&P500年率リターンは、約10.2%(配当再投資込み)というデータがあります。米国経済の強さや企業の成長力、人口増加などが安定した上昇を支えてきました。
ただし、将来も同じ成長が続くとは限らず、専門家の間では今後の年平均リターンは6〜8%前後と見られています。
新NISAで投資するメリットとは?
2024年から始まった「新NISA」は、つみたて投資枠(年間120万円)と成長投資枠(年間240万円)を併用し、最大1800万円まで非課税で運用できる制度です。
30歳で一括500万円をS&P500連動ファンドに新NISA口座で投資すれば、配当や売却益に税金がかからないのが最大の魅力です。
リスクも忘れずに!元本割れの可能性は?
市場には好不況の波があり、2000年のITバブル崩壊や、2008年のリーマンショックなどのように、一時的に資産が半減するような場面もあります。
とはいえ、長期的な保有により時間がリスクを均してくれることは、多くの過去データが示しています。30年間という十分な投資期間があることは最大の強みです。
5000万円は「可能」だが「確実」ではない
5000万円到達の可能性は十分ありますが、確約された未来ではありません。株価の長期トレンドや為替の影響、税制の変更など、想定外の要素も織り込む必要があります。
ただし、30代で新NISAを使って米国インデックスに長期投資するという選択は、極めて合理的かつリスクに見合ったリターンが期待できる行動だといえるでしょう。
まとめ:30年後の未来は「今の一歩」から
・S&P500の長期利回りは平均7〜10%
・年8%の運用なら500万円→5000万円は理論的に可能
・新NISAの非課税制度を最大限に活用することが鍵
・暴落や不況もあるため「ほったらかし投資」には心構えも必要
30代からの資産形成で最も大切なのは、「早く始めて、長く続ける」こと。未来の自分への最大のプレゼントは、今日始める投資の一歩です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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