投資信託とETFの違い：規模や上場株式の取り扱いだけではない！

資産運用、投資信託、NISA

2025.01.01

投資信託とETF（上場投資信託）は、どちらも分散投資を実現するための便利な金融商品ですが、これらの違いについては多くの投資家が疑問を持っています。特に、「規模の違い」や「上場株式の取り扱いの有無」が主な違いだと考えがちですが、実際にはそれだけでは説明できない重要なポイントもあります。

1. 投資信託とETFの基本的な違い

投資信託とETFはどちらも多くの銘柄を組み合わせた金融商品であり、分散投資が可能です。しかし、運用方法や取引方法には大きな違いがあります。

投資信託は、通常、証券会社を通じて一度に大きな金額を積み立てることで購入します。一方、ETFは株式と同じように証券取引所で取引されるため、株のようにリアルタイムで売買が可能です。

確かに、規模の違いは投資信託とETFの運用において重要な要素です。一般的に、投資信託は規模が小さい場合でも設立可能ですが、ETFは規模が大きくなることで流動性が高まり、取引がしやすくなります。

例えば、ブラックロックの「iShares」やバンガードのETFなどは非常に大きな規模を誇り、安定した運用が可能です。投資信託に比べ、ETFは市場価格で取引されるため、投資家は市場の動向をリアルタイムで反映した価格で購入・売却することができます。

ETFの大きな特徴の一つは、株式のように証券取引所で上場されており、株式と同じように売買できる点です。これにより、投資家は一日中、リアルタイムで取引が可能です。

一方、投資信託は取引時間が限られており、通常は一日に一度だけ基準価額が決まります。したがって、価格の変動をリアルタイムで反映することはできません。これがETFと投資信託の大きな違いです。

投資信託とETFの間には、手数料においても違いがあります。ETFは通常、運用コストが低く、取引手数料も比較的安価です。しかし、ETFを取引するためには証券会社を通じて取引を行う必要があるため、売買のたびに手数料が発生します。

投資信託は運用手数料が高めのものが多いですが、証券会社での取引手数料は比較的安価であり、購入時に手数料がかからないものもあります。しかし、長期的に見ると、運用コストが積み重なり、ETFに比べてコストが高くなることもあります。

投資信託とETFの違いは、規模や上場株式の取り扱いだけでなく、取引方法や手数料構造にも大きな差があります。投資信託は、定期的な積立投資を行いたい人や、取引の手間を避けたい人に向いています。一方、ETFは、リアルタイムで市場の動向を反映させたい人や、取引コストを抑えたい人に向いています。

どちらを選ぶかは、投資の目的や取引スタイルによって決まります。両者の特徴をよく理解し、自分に合った投資方法を選ぶことが重要です。

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