投資信託の購入時には「約定日」や「基準価額(基準値額)」といった専門用語が頻出しますが、特に米国株を扱うファンドではタイムゾーンの違いが影響するため、混乱しがちです。今回は、例えば「日本時間1月1日23時に米国株ファンドを注文した場合」に、どの時点の基準価額が適用されるのかを丁寧に解説します。
投資信託の基準価額はいつ決まる?
基準価額とは、投資信託1口あたりの価格のことで、通常は1営業日1回、その日の終値を元に決定されます。日本で運用されている投資信託では、多くの場合「日本時間の基準」で算出されます。
しかし、外国資産に投資するファンド(例:米国株式型)では、対象となる市場の取引終了後、その終値に基づき算出する必要があるため、タイムラグが発生します。
米国株ファンドの約定タイミングの仕組み
例えば、日本の金融機関で米国株投資信託を購入した場合、注文が受付締切(通常14:00)を過ぎていれば、翌営業日の注文扱いとなります。そして、実際に約定されるのはその注文日の翌営業日です。
さらに、米国市場の終値が反映されるのは「注文日の夜(米国時間の日中)」の取引終了後であり、これが翌営業日の朝にようやく反映されます。つまり、購入から実際の基準価額が反映されるまでには、通常2営業日程度のタイムラグがあることになります。
1月1日23時の注文はどう扱われる?
仮に日本時間の1月1日23時に注文した場合、多くの金融機関ではすでに注文締切を過ぎており、翌営業日(1月4日が最初の営業日であれば1月4日受付)の注文扱いになります。
この注文は、日本時間1月5日の朝に、米国時間1月4日の終値をもとに基準価額が算出され、その時点で約定される、という流れです。
実際の注文と約定の流れ(タイムライン形式)
ステップ | 日付(日本時間) | 内容 |
---|---|---|
注文 | 1月1日23時 | 翌営業日受付に繰越 |
注文受付 | 1月4日 | この日の注文として受付 |
米国市場終値確定 | 1月5日早朝 | 米国時間1月4日の終値で基準価額決定 |
約定 | 1月5日 | この時点で購入完了 |
注意すべきポイントとアドバイス
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注文締切時間:多くの証券会社は当日14:00までが当日注文受付の締切。
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営業日カレンダー:祝日や年末年始などを挟むと、実際の約定まで日数がかかることがあります。
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基準価額の確認:約定日前に確認できる基準価額はあくまで「前日分」であり、実際に約定される価額ではありません。
まとめ:注文時間と基準価額のズレを理解しておこう
投資信託、特に外国資産を組み入れているファンドでは、注文時間と約定時点の基準価額にはズレがあります。特に米国株ファンドでは「注文日の翌々日朝に決定される基準価額」での約定となるケースが一般的です。
このズレを理解した上で注文タイミングを考えることで、期待通りの価格で購入できる可能性が高まります。長期投資を前提とした資産形成では一時的な価格変動に神経質になる必要はありませんが、仕組みを正しく理解することは重要です。

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