楽天証券では「為替取引」と「FX取引」という2つの通貨関連サービスが用意されていますが、これらは目的も仕組みも大きく異なります。どちらを利用すべきかは、あなたの投資スタイルや資産運用の目的によって変わります。この記事では、それぞれの特徴や手数料の仕組み、具体的な使い分け方まで解説します。
為替取引とは?実需型の外貨売買
楽天証券の「為替取引」は、いわゆる実需型の外貨取引で、外貨建てMMFや米国株を買うための「現物の外貨」を手に入れる手段です。レバレッジはかけられず、買った外貨はそのまま保有する形になります。
たとえば米ドルで米国株を買いたい場合、為替取引であらかじめドルを購入し、そのドルを使って株を購入するという流れになります。「売りから入る」などのFX特有のトレードはできません。
FX取引とは?投機的な為替変動を狙うトレード
一方、「FX取引(外国為替証拠金取引)」は通貨ペアの値動きによる利益を狙うもので、レバレッジ(最大25倍)をかけて短期売買を行います。売り(ショート)からも取引が可能で、為替差益を狙ったアグレッシブな取引が特徴です。
証拠金(担保)を預ける形で、実際に外貨を引き出したり、米株の購入に使うことはできません。「円高・円安」の動きを利用して、利益を出すことに特化した取引です。
為替取引とFX取引の違いを比較
項目 | 為替取引 | FX取引 |
---|---|---|
目的 | 実需・外貨保有 | 為替差益の獲得 |
レバレッジ | なし | あり(最大25倍) |
売りからの取引 | 不可 | 可能 |
為替スプレッド | 0銭(条件付き) | 変動あり |
用途 | 外貨建て投資(米株等) | 短期トレード |
このように、同じ「通貨」を扱う取引であっても性質はまったく異なることが分かります。
為替取引における手数料とスプレッド
楽天証券では、ドル円のリアルタイム為替取引において、スプレッドが0銭(無料)とされている時間帯があります。これは非常に有利な条件で、特定の時間に限り適用されます。
ただし、通常スプレッド(1ドルあたり25銭程度)が発生する時間帯や、外貨買付時の手数料が発生する商品(MMFなど)もあるため、明細は必ず確認しましょう。
どちらを選ぶべきか?目的別の使い分け
投資目的が「米国株の購入」や「長期的な外貨保有」であれば、為替取引を選ぶのが基本です。一方、「為替の上下動で短期的に利益を狙いたい」のであればFX取引が適しています。
例えば、「ドル円が135円から140円になると予想して買いたい」というならFX、「ドルを保有しておいて配当金や米国株を買いたい」というなら為替取引という判断が妥当です。
まとめ:性質の違いを理解して正しく選ぼう
楽天証券の「為替取引」と「FX取引」は、通貨という共通点はあるものの、投資スタイルや目的が異なるため、混同しないことが重要です。為替取引は現物資産としての外貨保有、FXは投機的なトレードに向いています。
それぞれの特徴と手数料体系を把握し、自分に合った手段を選ぶことで、より賢く資産運用を進めることができます。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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