半導体関連銘柄は、テクノロジー分野の成長をけん引する一方で、景気や需給の影響を強く受けるため「ジェットコースター株」とも呼ばれます。本記事では、東京エレクトロンやアドバンテスト、ディスコなどを例にその特性と向き合い方を詳しく解説します。
なぜ半導体株は価格変動が激しいのか?
半導体業界は景気循環(サイクル)に大きく左右される典型的なセクターです。好景気ではスマホ・PC・自動車などの需要が拡大し、業績が急上昇しますが、不景気になると在庫調整や設備投資削減が一気に起こります。
例えば、2020年~2021年はコロナ特需で半導体需要が爆発的に増え、株価も大きく上昇しました。しかし2022年以降、インフレや利上げの影響で業績予想が下方修正されると、株価は急落しました。
東京エレクトロンやアドバンテストの長期チャートの特徴
東京エレクトロン(8035)は、10年スパンで見ると株価は数倍以上になっていますが、その過程では30~50%以上の調整局面もありました。
アドバンテスト(6857)も同様で、AIブームで急騰した後、決算失速や半導体需要の不透明感から急落する場面もありました。いずれも「長期的には成長だが、短期的には乱高下」が特徴です。
「ガチホ」戦略は正解か?それともリスクか?
成長セクターである半導体業界では、長期的な保有(いわゆる”ガチホ”)戦略が成功することもありますが、短期的な含み損を抱えるリスクは無視できません。
たとえば、2022年の調整時に高値掴みしてしまった場合、2~3年回復に時間がかかることもあります。個人投資家が感情的になって狼狽売りするケースも多いです。
「落ちるナイフ」は掴むべきか?投資タイミングの考え方
相場格言である「落ちるナイフを掴むな」は、急落中の株を安易に買うことのリスクを表しています。半導体株も、決算悪化や需給悪化が見通せる場合はさらなる下落の余地があります。
ただし、長期的に見て業績や成長性が堅いと判断できれば、分割して買う「ナンピン戦略」や「ドルコスト平均法」でリスクを抑える方法も有効です。
景気後退と半導体株:今後の見通し
2025年にかけて景気後退の懸念が広がる中、半導体業界も一時的に低迷する可能性があります。特にメモリ系やスマホ向けは影響を受けやすいです。
一方、生成AIや自動運転、EVなどの長期トレンドには引き続き成長期待があり、中長期的には再び投資マネーが流入する余地もあります。
掲示板やSNS情報は参考にすべき?
掲示板やSNSでは「買い煽り」や過度な楽観論が飛び交うこともありますが、必ずしも正確な情報ではありません。自分の投資判断を持つことが大切です。
過去にも、「○○円は絶好の買い場」と言われながら、そのまま株価が半分になった例もあります。決算情報や業績見通し、世界情勢などを冷静に分析しましょう。
まとめ:半導体株への投資は“期待と覚悟”が必要
半導体銘柄は確かに成長が期待できる反面、ボラティリティが非常に高く、短期的には大きな値動きに翻弄されがちです。長期保有には信念と分散、リスク管理が欠かせません。
「ジェットコースター」と言われる所以を理解した上で、自分に合った投資スタイルで臨むことが、後悔しないための第一歩です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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