株式の取引において、「指値注文で安く買いたい人が多いのに株価が上がるのはなぜか?」という疑問を持つ投資家も多いでしょう。この記事では、株価が上がるメカニズムや、指値注文と成行注文がどのように株価に影響を与えるのかについて詳しく解説します。
1. 株式の板とは?
株式の板とは、株式の売買注文が並ぶ一覧のことです。板には、現在の売り注文(売り板)と買い注文(買い板)が表示され、これにより株式の需給が一目で分かります。売り板には高い価格で売りたい人の注文が、買い板には安く買いたい人の注文が並びます。
例えば、株価が100円の場合、買い板には95円や90円で買いたい注文が並び、売り板には105円や110円で売りたい注文が並びます。この買い板と売り板の差が株価を動かす要因になります。
2. 指値注文と成行注文の違いとは?
指値注文とは、自分が買いたい価格や売りたい価格を指定して注文を出す方法です。例えば、100円で株を買いたい場合、指値注文を100円に設定します。一方、成行注文は、指定した価格ではなく、現在の市場価格で取引を行う注文です。
指値注文が出ていても、それだけでは株価が変動することはありません。なぜなら、指値注文は自分が希望する価格で成立するまで市場に残り続けるからです。しかし、成行注文が市場で行われると、現在の価格で即座に取引が成立し、株価が上昇することになります。
3. どうして指値注文でも株価は上がるのか?
質問者の疑問のように、指値注文を出している人が安く買おうとしているのに、なぜ株価が上がるのか?という点についてですが、実は指値注文が成立するタイミングや他の市場参加者の動きによって、株価は上がることがあります。
例えば、買い板に95円で買いたいという指値注文がたくさん出ていても、売り板に100円で売りたいという注文があれば、実際に売買が成立するのは、成行で100円で買いたいという人がいる場合です。この時、成行で100円を払う人が市場に現れると、買い手の希望する価格(95円)ではなく、100円で取引が成立するため、株価は上がることになります。
4. 成行注文が株価に与える影響とは?
成行注文が株価を動かすメカニズムは非常に重要です。成行注文が市場に流れると、その価格で売買が成立し、その時点で株価が変動します。
例えば、現在の株価が100円で、指値注文が95円で並んでいる場合、95円での取引は成立しません。しかし、成行注文が入ると、その成行注文が優先的に成立し、取引価格が現在の株価よりも高い場合、株価は上がります。成行注文が出ている限り、株価は供給と需要に応じて変動していきます。
5. 株価が上がる背景には「需給のバランス」がある
株価が上がる理由は、買い注文と売り注文の需給バランスにあります。買い手が増えれば株価は上がり、売り手が増えれば株価は下がります。指値注文が市場に溢れている状況でも、成行注文によって株式が取引されることで需給バランスが変わり、株価に影響を与えるのです。
特に市場の動きが活発な時には、買い手と売り手がどんどん交渉し、取引が成立する価格が上昇することがあります。これにより、指値注文で希望する価格よりも高い価格で取引が行われることがあるのです。
6. まとめ
指値注文で安く買いたいという注文が出ていても、成行注文の影響で株価が上がることがあります。市場で株式が取引される価格は、指値注文だけで決まるわけではなく、成行注文や需給バランスによって決まります。
そのため、指値注文が多くても、成行注文や市場の動きによって株価は上昇することがあります。株式取引を行う際は、これらの注文方法と市場の仕組みを理解しておくことが重要です。

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