株式投資の仕組みを初めて学ぶと「なぜ企業が株価を自由に決められないの?」という疑問を抱く人は少なくありません。この記事では、株価がどのように決まるのか、企業が価格を設定できない理由、そして投資家たちが売買を繰り返す意味について、初心者にもわかりやすく解説します。
株価は誰が決めているのか?
株価は企業が決めるのではなく、市場での「需要と供給」によって決まります。つまり「買いたい人」と「売りたい人」のバランスによって価格が自動的に変動するのです。
たとえば、A社の株を欲しい人が多ければ、買いたい価格は自然と上がり、逆に売りたい人が多ければ価格は下がります。これを「オークション方式」とも呼びます。
なぜ企業が株価を設定できないのか
株式は一度上場されると、その取引は「株式市場(証券取引所)」で投資家同士が行います。企業が株を売るのは最初の「新規上場(IPO)」のときだけで、それ以降の売買には直接関与しません。
企業が常に自社株の価格を操作できてしまえば、市場の公平性が失われ、投資家が安心して取引できなくなります。公正な市場運営のために、企業は株価に関与できない仕組みになっているのです。
こまめに売買する人は何が目的?
株式を頻繁に売買する人たちは、いわゆる「短期トレーダー」や「デイトレーダー」と呼ばれています。彼らの目的は「価格差による利益(キャピタルゲイン)」を得ることです。
例えば、1株100円で買った株を、110円になったタイミングで売れば10円の利益が得られます。これを1日に何回も繰り返して利益を積み重ねているのです。
企業の業績が良いと株価が上がるのはなぜ?
企業の利益が増えると、将来的に配当が増えるかもしれない、会社の価値が高まるといった期待が高まり、多くの人がその株を「買いたい」と思うようになります。そうなると、需要が増えるため株価が上昇します。
一方で、悪い決算が出れば「売りたい人」が増えるため、供給過多となり株価は下がります。こうして市場参加者の「心理」や「期待」も価格に大きく影響するのです。
そもそも株式って何のためにあるの?
株式とは、企業が資金を集めるために発行するものです。投資家は株を買うことでその企業の「出資者」となり、経営に関与する権利(議決権)や配当を受ける権利を得ます。
株式市場は企業にとっては資金調達の場であり、投資家にとっては将来の利益を得るための投資対象となります。この「資金の流れ」を自由で公正にするため、企業が価格を決められない仕組みが成り立っているのです。
まとめ:株価は市場が決める「信頼と期待のバロメーター」
株価は企業が直接決めるものではなく、市場参加者の「売りたい」「買いたい」という動きによって常に変動しています。この仕組みがあるからこそ、投資家は公平に企業の価値を評価できるのです。
株式投資の世界は複雑に見えるかもしれませんが、根底にはシンプルな原則があります。それは「需要と供給」で成り立つ市場であり、そこに参加する全員の判断が株価に反映されているということです。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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