「プロの投資家よりも、無作為に銘柄を選んだ方が成績が良い場合もある」と言われることがあります。このような話題の背景には、効率的市場仮説やランダムウォーク理論、そして行動経済学の観点があります。では、実際にネット掲示板や知恵袋のアドバイスは参考にすべきなのでしょうか?本記事ではその実態と活用方法を解説します。
なぜチンパンジーにすら負けることがあるのか?
米国では1973年、バートン・マルキールが『ウォール街のランダム・ウォーカー』で「チンパンジーが新聞の株式欄にダーツを投げて選んだ銘柄が、ファンドマネージャーの成績を上回ることがある」と述べました。
この現象は、特に短期的な市場ではランダム性が高く、誰も未来を正確に予測できないという市場の性質を端的に表しています。また、アクティブファンドの多くが長期的にはインデックスファンドに勝てないという統計も裏付けとなっています。
知恵袋のアドバイスが「当たる」こともある理由
個人投資家の中にも鋭い分析力や専門知識を持つ人は一定数存在します。特に、自分の得意分野や業界知識を生かした投稿には、プロのアナリストにも劣らない内容もあります。
また、知恵袋のような場では、株価が急騰・急落したときのリアルタイムな意見収集や、個人の体験に基づく情報を得ることができるため、一次的な材料として参考になるケースもあります。
注意すべきは「信ぴょう性」と「自己責任」
一方で、匿名性が高いネット情報には誤情報やポジショントークも多く含まれます。「○○株は絶対上がる!」といった投稿に煽られて投資し、大損したという例も後を絶ちません。
情報を受け取る際は「誰が、何を根拠に言っているのか」を見極める力が不可欠です。特に、具体的な業績や事業内容に触れず感情論に終始している投稿は、鵜呑みにするべきではありません。
プロと素人、情報の使い分け方
- プロの情報: 財務分析・市場動向など「ロジックに基づく材料」を得る際に有用。
- ネットの声: 世間の関心や個別体験、一次的な風向きを把握する目的で活用。
どちらか一方だけに依存するのではなく、「情報のソース」と「意図」を把握して使い分けることが、賢い投資判断に繋がります。
成功する個人投資家の特徴
成功している個人投資家の多くは、感情に流されず、自分のルールや戦略に基づいて投資を行っています。そして、情報収集は幅広く行いながらも、最終判断は常に自己責任で下しています。
「知恵袋で見たから買った」ではなく、「複数の情報源から総合的に判断して買った」と言えるようになることが、投資家としての成長につながるでしょう。
まとめ:情報は玉石混交、選ぶのはあなた自身
株式投資では、どんな情報にどう向き合うかが運用成績を大きく左右します。ネット掲示板や知恵袋にも有益な情報はありますが、それらを信じるかどうかはあなた次第。そして、最終的に責任を負うのも自分自身です。
プロの分析、個人の直感、ネットの声──すべての情報を冷静に統合して判断できる投資家こそが、長期的に市場で生き残れるのです。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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